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  • 2014/08/28 掲載

Windows Server 2008や2012、クラウドへの移行を評価 具体的な移行手順は?

【連載】Windows Server 2003サポート終了対策(5)

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前回は、現在使用しているWindows Server 2003の動作環境を更新して、(P2Vなど)仮想化などを使ってハードウェア障害を回避した際のリスクを評価した。その結果、ハードウェア障害は大幅に軽減できた一方で、やはりセキュリティ低減に伴う各種のリスクにより、事業継続が立ち行かなることもあり得るという結論に至った。では、最新の環境に移行する場合はどうなのか? 最新のWindows Server 2012 R2はもちろん、現在もサポートが行われているWindows Server 2008 R2、OSS(Linuxなど)、クラウドなどへの移行の選択肢もみていこう。

村嶋 修一

村嶋 修一

1962年山口県生まれ。1995年頃から雑誌記事を書くチャンスに恵まれ、1997年に書籍デビュー。実務視線の「実践」を軸にした書籍雑誌ライティングとサラリーマンの二足のわらじを履く。2006年に「Microsoft MVP for Windows Server -Networking」を受賞し、2013年に「Microsoft MVP for Virtual Machine」でMVP Award連続受賞。Windows 2.1から業務としてWindowsコンピューティングと関わり現在に至る。著書に『Windows Server 2008 実践ガイド』(技術評論社)、『ベテランが丁寧に教えてくれる ネットワークの知識と実務』(翔泳社)などがある。

OS移行後のリスク評価

 まず今回のリスク評価の前提として、ハードウェアは最新のものにして、OSもWindows Server 2003から移行するシナリオとなる。

 そのため、ハードウェアリスクは前回の前半で評価したリスクと同様に低減されることになる。また、前回問題になっていたセキュリティリスクは、セキュリティアップデートが行われることを前提にすると、以下のように低減した状態で運用することができる。

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リスク評価表(セキュリティインシデント)

 では次に、移行先をどうするのかということになるが、移行先には大きく3つの選択が考えられる。1つめは、Windows Serverのバージョンアップ、2つめはLinuxなどのOSS(オープンソースソフトウェア)への移行、最後がクラウド環境への移行だ。

移行先OSの考察

1.Windows Serverのバージョンアップ

 Winodws Serverの移行先で、現在サポート対応を受けられるのが、「Windows Server 2008 R2」と「Windows Server 2012 R2」だ。

 もちろん、R2がついていない初期リリース版のWindows Serverも移行先の選択肢として考えることはできるが、R2はOSとしての不具合修正等が加えられているので、よほどの特殊事情が無い限り初期版を選択することはないだろう。

 では2008と2012のいずれへの移行がよいのかというと、2つの視点から筆者は2012をすすめたい。

 1つめは経営の視点だ。Windows Serverのサポートライフサイクルを見ると、延長サポート終了は2008 R2が2020年1月なのに対し、Windows Server 2012 R2は2023年1月と3年長い。この3年という期間をどうとらえるかは様々だが、これだけの期間の時間稼ぎは十分なコスト削減効果として捉えてよいだろう。

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Windows Serverのサポートライフサイクル

 もう1つは運用管理者の視点だ。2012は、2008とユーザーインターフェイス(UI)が異なる。そのため、従来のUIに慣れている管理者には移行時の負担となる。ただし、仮想化機能のHyper-Vの強化やファイルサーバ機能の強化、セキュリティレベルの向上、管理機能の向上などからみると、特別な理由が無い限りWindows Server 2012 R2への移行がおすすめだ。2012の新機能については、次回詳しく解説したい。

【次ページ】3ステップで理解する具体的な移行手順とは?

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