開閉ボタン
ユーザーメニュー
ユーザーメニューコンテンツ
ログイン

  • 会員限定
  • 2014/10/08

不動産投資をクラウド化、インベスターズクラウドが無在庫ビジネスを実現できる理由

不動産ビジネスの世界は景気に左右されやすく、浮き沈みの激しい業界の代表格だ。特にバブル崩壊、リーマンショックといったトレンドは、在庫価値の下落はビジネスに大きなダメージをもたらした。そうしたなか、アパート経営に関するクラウドサービスを展開するベンチャー企業「インベスターズクラウド」が在庫を持たない新たな異なるビジネス形態を確立し、業界の定説を打ち倒そうとしている。今回は同社代表取締役の古木 大咲氏にインタビューを実施し、レガシーな業界において競争力を発揮するIT活用のヒントを探った。

フリーライター 重森 大

フリーライター 重森 大

メインの活動フィールドはエンタープライズ向けITだが、ケータイからADCまでネットワークにつながるものならなんでも好きなITライター。現場を見ることにこだわり、毎年100件近い導入事例取材を行ってきた。地方創生の機運とともにITを使って地方を元気にするための活動を実践、これまでの人脈をたどって各地への取材を敢行中。モットーは、自分のアシで現場に行き、相手のフィールドで話を聞くこと。相棒はアメリカンなキャンピングカー。

リーマンショックで在庫リスクを痛感、無在庫ビジネスの確立へ

photo
インベスターズクラウド
代表取締役社長
古木 大咲氏
 新築の賃貸アパートを取り扱うビジネスには、いくつかの形態がある。そのうちのひとつが、投資や安定的な収入を求める人に対して、賃貸アパートを販売するという方法だ。

 まず、オーナー希望者の要望に合う土地をデベロッパーが探し出す。見つかったら、デベロッパーがその土地を購入してアパートを建築、オーナー希望者に販売する。新築アパートを購入したオーナーは、地域の不動産屋などと契約して入居者を募り、収入を得るというのが一般的な流れだ。

 インベスターズクラウドもかつては、同じような形態でビジネスを展開していた。しかしある事件をきっかけに、大幅な方向転換を強いられた。

「大きなきっかけは、リーマンショックでした。不動産価値はあっという間に暴落。取得していた土地の価値が下がったことで、当社のビジネスも大打撃を受けました」(古木氏)

 なんとかビジネスを継続できたものの、資産総額や売上は大きな下落を経験した同社は、不動産業界としては異例の方向転換を試みる。ここで目指したのは、自社に在庫を持たないビジネスモデルだ。

「当社が土地を購入してアパートを建築し、それを販売するという手法では、土地やアパートが一時的に当社の在庫となってしまいます。この在庫をなくすため、当社が見つけてきた土地をお客様に直接購入していただく方針に変更しました」(古木氏)

持つのは情報資産だけ、在庫型ビジネスから脱却へ

 インベスターズクラウドのやり方は、次の通りだ。まず、インベスターズクラウドがオーナー希望者の要望に合う土地を探し出して提案する。気に入れば、オーナー希望者はその土地を直接買い付けることができる。そこに、インベスターズクラウドがアパートを建築する。この手法を取ることで、大きなメリットが生じるという。

「まず、土地の取引が1回で済みます。土地取引には煩雑な手続きと様々な税金がかかってきますが、これらを1回分減らせるのでお客様は安く土地を購入できます。しかもプロの目で厳選した土地のみをご提案するので、不動産に詳しくない方でも良質な土地を手に入れられるという訳です。もちろん、土地購入に必要な交渉やローンの手続きなども、こちらでお手伝いします」(古木氏)

 しかも、土地取得に関わるこれらのサポートは、すべてインベスターズクラウドから無償で提供される。アパートオーナー希望者にとっていいことづくめのようだが、もちろんインベスターズクラウドにもメリットがあるから行えることだ。

 同社のコアビジネスは、賃貸アパートを建築してそれを運用してもらう部分にある。土地取得はその前提として必要なステップに過ぎないので、そこで手数料を取らないのだという。

 そもそも、在庫型ビジネスの時代から一度土地を購入するというステップを踏んでいた訳で、余分な手続きが増えている訳ではない。コストを増やさずビジネスの流れを変えることで、顧客とインベスターズクラウドの双方にメリットをもたらす仕組みを手に入れたと言っていい。

【次ページ】「仕入」「営業」「建築」に特化した3つのクラウド

新規事業 ジャンルのセミナー

新規事業 ジャンルのトピックス

新規事業 ジャンルのIT導入支援情報

PR

ビジネス+IT 会員登録で、会員限定コンテンツやメルマガを購読可能、スペシャルセミナーにもご招待!