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  • 2019/05/10 掲載

カギは“ストーリー”?「データ基盤使われない問題」を解決するには

連載:実践!AIドリブンな組織を作る5ステップ

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前回前々回の記事で、データドリブンな意思決定を推進するための環境整備について解説した。今回は、ビジネスの最前線にいる現場の人たちに、データドリブンプラットフォームを使った意思決定を定着させるために、当社(mynet.ai)が行った取り組みを紹介する。

mynet.ai COO 中元 正也、CTO 野濱 哲也、CEO 梅野 真也

mynet.ai COO 中元 正也、CTO 野濱 哲也、CEO 梅野 真也

mynet.ai
マイネットグループの1社で、データ分析・AI(人工知能)活用サービスを提供するテクノロジーベンチャー。オンライン社会の”自動運転”により、その社会にいる人たちがより幸せになるサービスを生み出していくことを目指している。

マイネットグループ
コミュニティの永続発展をミッションに掲げる「オンライン時代の100年企業」。現在は国内最大数のオンラインゲーム運営を行うゲームサービス事業を主に営んでいる。多数のゲーム運営で蓄積されたビッグデータに基づくノウハウやAI基盤を活用することで、ユーザーの皆さまが長くワクワクできる「10年空間」の実現を目指している。運営ゲームタイトル数38タイトル(2019年3月時点)。

photo
データ基盤を使ってもらうために“ストーリー”を生かした事例を紹介する。

(©WavebreakmediaMicro - Fotolia)

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データ基盤を整えてもユーザーは使わないという現実

 データドリブンプラットフォーム(データドリブンな意思決定をする上で必要となるプラットフォーム基盤。BIツールなど)を構築し、各部門ごとに必要なデータが簡単に見られる環境を整えた。後は使ってもらうだけだが、我々の経験では人の行動を変えることは想定した以上に難しかった。

 我々が「この指標は重要ですよ、このように使うと役に立ちますよ」と使い方を説明しても、使う人にとって自分の日々の業務と直接関係がなければ、その人はいずれ使うことをやめてしまう。使う人がいなくなれば、これまで進めてきた努力は水の泡と化してしまう。

 これを防ぐ1つのやり方として、業務に役立つことを実証するために、各部門に優秀なデータサイエンティストを割り当てて、一緒にデータ分析をして浸透させていく手法がある。データサイエンティストが各部署の業務を把握し、業務に役立つデータ分析手法を都度提案することで、データと業務をつなげていくのだ。

 実際にこの方法を実践している会社もあるが、社内のデータサイエンティストの数が限られている中で、多くの部署を相手にこれを実施するには多大な時間がかかってしまう。そのため、データサイエンティストが潤沢でない組織にはあまりおすすめできない。

2つ目の手法、“ストーリー”

 そこでもう1つの方法が、ストーリーテリングの手法を取り入れることだ。

 数字やグラフだけを示して数字を上げるように伝えても、言われたほうは、なぜその数字を上げる必要があるのか理解できないため、心から納得することは難しい。

 だが、その数字を上げることで達成されるゴールを具体的なイメージとして伝えることができれば、数字は達成のための道しるべとして意味を持ち、ユーザーは明確なゴールに向かって進めるようになる。

 ゴールの達成を阻害しているものが何か、それを取り除くには次に何をしなければならないのか、それぞれのストーリーにあった指標をデータから構築して提示することで、伝えたいことがより伝わりやすくなるのだ。

 そこで我々は、2つ目の手法を採用した。そのストーリーの礎となったものが、事業ビジョンである。

【次ページ】現場の意思決定をサポートする体制を作る

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