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  • 2022/04/02 掲載

Excelで「必ず覚えておくべき」たった14の関数、COUNTIFやXLOOKUPなど

連載:今日から使えるExcel最強活用術

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Excel関数を使用すると、手作業とは比較にならないほど速く、正確にあらゆる計算を処理できます。作業効率や正確性を向上させるうえで、関数の使用は必須です。とはいえ、Excelには無数の関数が用意されているので、そのすべてを覚えることはできません。まずは基本の関数を習得し、続いて、業務の内容に合わせて必要な関数を習得することをお勧めします。この記事では、必ず覚えておくべき基本の関数14種類を解説します。(2022年4月更新「Excel厳選ショートカットキー」一覧PDFもビジネス+IT(記事末尾)で提供中)

藤井 直弥、大山 啓介

藤井 直弥、大山 啓介

藤井 直弥(ふじい・なおや)
Excel研修講師。業務改善コンサルタント。研修やセミナーの受講生は延べ一万人を超える。研修の主たるテーマは「多くの人が日々の直面している日常の業務を、いかに効率よく、そしてミスなく遂行するか」といった業務改善策の提案。そのための実践ノウハウや、Excelを用いたビジネス分析の手法などを一人でも多くの人に伝えることを使命として日々奮闘している。Excelの業務効率化を極めることが人生の目標の1つ。

大山 啓介(おおやま・けいすけ)
編集者・著述家。Excelの解説書籍を中心に、WordやPowerPointなどのOffice製品の解説書籍の執筆・編集などを行う。Excelとは20年以上の付き合いで、あらゆる機能の使い方を熟知している。日夜、Excelに苦手意識のある人に大して「どのように解説したら、よりわかりやすいか」を探求しており、多くの経験と実績を積み重ねている。自称Excel博士。趣味は京都探訪とロードバイク。

本記事は『Excel 最強の教科書[完全版]【2nd Edition】』の内容を一部再構成したものです。


基本の関数はたったの14種類

 Excelには、あらゆる計算に対応したさまざまな関数が多数用意されていますが、すべての人がすべての関数を覚える必要などまったくありません。多くの関数は、大半の人にとっては使用頻度の低い関数だと思います。Excelの関数は「必要になったときに、必要な関数の使い方のみを調べて使う」が鉄則です。まずはこの基本的なスタンスを覚えておいてください。

 一方で、職種や業務内容に関わらず、全員に絶対に覚えておいてほしい関数もあります。その数はたったの14種類だけですが、この14種類の関数は非常に使い勝手が良く、汎用性も高い関数なので、ぜひ本稿を読んできちんと使えるようになってください。

●絶対に覚えておいてほしい14の関数
関数名 概要
SUM 合計値
MAX、MIN 最大値・最小値
ROUND 四捨五入
IFERROR エラー時の表示切替
IF 条件判定
IFS 複数条件判定
SUMIF 条件を指定して合計
SUMIFS 複数条件で合計
COUNTIF 条件を満たす値の数
COUNTIFS 複数条件を満たす数
VLOOKUP 値の検索・表示
XLOOKUP 値の検索・表示
EOMONTH 月末などの日付計算

 次項から、14種類の関数をひとつずつ解説していきます。

合計するなら─SUM関数

 SUM関数は、指定したセル範囲の合計を求める関数です。Excelの代表的な関数なので、知っている人も多いと思います。SUM関数の基本的な書式は次の通りです。

=SUM(セル範囲)

 合計を表示したいセルに「=SUM()」と入力して、カッコ内に計算対象のセル範囲を指定します(関数に指定するセル範囲や条件のことを「引数(ひきすう)」といいます)。

 セル範囲をマウスでドラッグすると「A1:A3」のように、セル範囲の開始と終端のセル番地を「:」(コロン)でつないだ形式で引数のセル範囲が入力されます(範囲指定方式)。

 また、複数のセルを個別に指定したい場合は、Ctrlキーを押しながら対象のセルを順番にクリックします。すると、「A1, A3」のように、個別のセル番地が「,」(カンマ)で区切られて入力されます(個別指定方式)。セル番地やコロン、カンマはキーボードから直接入力してもかまいません。セル範囲を指定後、Enterキーを押すと合計値が表示されます。

画像
計算対象のセル範囲の指定方法には「範囲指定方式」と「個別指定方式」の2種類がある

異常値を見つけ出す最も簡単な方法─MAX関数、MIN関数

 特定のセル範囲内から最大値を求める場合はMAX関数、最小値を求める場合はMIN関数を使用します。

=MAX(セル範囲) =MIN(セル範囲)

 MAX関数、MIN関数ともに、「A1:A10」のように範囲の先頭セルと終端セルを「:」(コロン)でつないで指定する範囲指定方式と、「A1,A5」のように個々のセル範囲を「,」(カンマ)で区切って列記する個別指定方式の両方の方式でセル範囲を指定できます。また、併用も可能です。

画像
MAX/MIN関数を利用して最大値/最小値を算出した

 MAX関数、MIN関数には、直接数値を指定することも可能です。たとえば「=MAX(A1,100)」を指定すると、セルA1の値と「100」のうち、大きいほうの値が表示されます。つまり、直接指定した数値を下限(この場合は100)としたうえで、最大値を求められるということです。

あり得ない数値を正常値に変換する─ROUND関数

 財務諸表にある商品数、価格、店舗数、人数などの値に小数点が付くことは絶対にありません。みなさんが扱っているデータの中にも「小数点が付くことのない値」があるのではないでしょうか。

 しかし、そういった値に対して「前年比1.5倍」や「70% OFF」のような試算を行うと、結果的に小数値になってしまうことがあります。そのような場合はROUND関数を使用して値を任意の桁数に四捨五入します。

=ROUND(セル範囲,桁数)

 「セル範囲」には四捨五入を行う対象のセル範囲を指定します。計算式を指定することも可能です。また、「桁数」には小数点以下の桁数を指定します。小数第1位までなら「1」、小数第2位までなら「2」、小数点以下を四捨五入するなら「0」を指定します。

 次の例では、小数点の出る計算結果を、ROUND関数を利用して「0桁目」に収まるように四捨五入しています。元の式をそのままROUND関数の1番目の引数に指定し、桁数には「0」を指定している点に注目してください。

画像
ROUND関数で小数点以下を四捨五入する。端数の出る元の式を1番目の引数に指定し、桁数を2番目の引数に指定する。切り捨て・切り上げを行う関数には、ROUNDDOWN関数、ROUNDUP関数などもある

エラー時の表示内容を変更する─IFERROR関数

 関数や数式によっては、データの未入力が原因でエラーになる場合があります。

 たとえば、経費と販売数の実績表から1台あたりの経費を算出するには「経費÷販売数」を計算しますが、「販売数」のセルが未入力(空白)の状態だとセルに「#DIV/0!」(ゼロ除算エラー)が表示されます。

 閲覧者全員がExcelの操作に慣れている場合は、このままでも良いかもしれませんが、Excelに不慣れな人も閲覧する場合は、Excelのエラー表示のままでは不親切です。このような場合は、IFERROR関数を使用して、一般的にわかりやすいエラー表示に変更することをお勧めします。

=IFERROR(セル範囲,エラー時に表示する文字)

 「セル範囲」には、エラーになる可能性があるセル範囲(数式を含む)を指定します。次の例では、IFERROR関数を使用して、エラー時には「要確認」と表示するように変更しています。E列の元の式を関数の1番目の引数に指定し、エラー時に表示する文字を2番目の引数に指定している点に注目してください。

画像
IFERROR関数でエラー時に表示する値を設定した。第1引数の計算に問題がなければそのまま計算結果が表示され、エラー時には第2引数に指定した文字列が表示される

計算結果によって表示内容を変更する(1)─IF関数

 「年齢が20歳以上」「居住地が東京」といった“条件”に応じてセルに表示する値を切り替えたい場合は、IF関数を利用します。IF関数は、指定した論理式の計算結果に応じて、2通りの表示内容のうちのいずれかをセルに表示する関数です。

=IF(論理式, TRUEの場合の表示内容, FALSEの場合の表示内容)

 IF関数を使用する際のポイントは「論理式」です。論理式とは「=」や「<」「>」といった比較を行うための記号(演算子)を使った、いわば問いかけです。

 たとえば、「A1=10」という論理式は、「セルA1の値と数値10は等しいか」という問いかけです。この式が成立する場合、つまりセルA1の値が10の場合、計算結果は「TRUE」(正しい)となり、IF関数は第2引数に指定されている「TRUEの場合の表示内容」を表示します。

 一方、セルA1の値が10ではない場合、計算結果は「FALSE」(正しくない)となり、IF関数は第3引数に指定されている「FALSEの場合の表示内容」を表示します。

 論理式に指定できる比較演算子は次の通りです。どのような場合にTRUEになるのかも併せて確認してください。

画像
「=」(等号)や「>」「<」(不等号)などの演算子を組み合わせることで、さまざまな論理式を作成できる。論理式を満たす場合は「TRUE」、満たさない場合は「FALSE」になる

計算結果によって表示内容を変更する(2)─IFS関数

 2つ以上の複数の条件を同時に満たすか否かをチェックする方法には、次の2種類があります。

  • IF関数を入れ子にする
  • IFS関数を使う

 IF関数を入れ子にすれば、複数の条件を同時に指定することができます。しかし、この方法には「式が複雑になる」というデメリットがあります。

 IF関数のこのデメリットを解消すべく、Excel 2019で新機能として「IFS関数」が追加されました。IFS関数を使うと、複数の条件を簡単な論理式で指定できます。関数の記述はシンプルであるほうが、後々のメンテナンスが容易になりますし、他の人に提供する際にも使い勝手がよくなるので、チーム全体がExcel 2019以降を利用している場合は、IFS関数の利用をお勧めします。

 IFS 関数は次のようにして使います。

=IFS(式1, 式1がTRUEの場合の表示内容, 式2,
式②がTRUEの場合の表示内容, FALSEの場合の表示内容)

 IFS関数では、複数の条件が指定されている場合、左側に記載されている条件からチェックしていき、最初にTRUEになった時点で、その条件に対応する表示内容を表示します。

 それでは、IFS関数を使って、次の条件を判定してみましょう。

  • 値が0以上、100以下(-1 < 値 < 101)の場合は「OK」を表示
  • 値が0より小さい場合は「under」を表示
  • 値が100より大きい場合は「over」を表示

 上記の条件をIFS関数で指定すると以下のように記述できます。

画像
IFS関数を利用すると、複数の条件を満たす式をシンプルに記述できる。これと同じ条件をIF関数で実現するには、IF関数を入れ子(ネスト)にして使用する必要がある。IFS関数とIF関数のそれぞれの特徴を把握したうえで、使い分けよう。

 なお、IFS関数では、指定した条件の中にTRUEが見つからない場合、「#N/A」エラーを表示します。このエラーが表示されると、その表を確認している人にとっては、何が悪くてエラーになっているのか判別できないので、必ず、いずれかの条件に該当するように、条件を指定するようにしてください。

 ここで紹介したIFS関数は、新機能だけあってとても便利です。そのため、Excel 2019やExcel 2021、および最新のMicrosoft 365を使っている人には、ぜひとも使ってほしい機能です。しかし、注意点もあります。最新の関数を使ったブックを、それ以前の古いExcelで開くと計算エラーになる場合があるため、例えば、クライアントが古いExcelバージョンを使っているような場合に、最新の関数を使ったブックを送ると、先方が見られなかったり、エラーになったりする可能性があります。作成するブックを誰が使うのか、そのメンバーが使用しているExcelのバージョンは何かを事前に把握しておくことが重要です。

【次ページ】必ず覚えておくべき関数、COUNTIFやXLOOKUPなど残りの7つ

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