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- 2022/09/19 掲載
Excel ゴールシークの使い方を基礎から図解、「結果から逆算」で何がわかるのか
連載:今日から使えるExcel最強活用術
藤井 直弥(ふじい・なおや)
Excel研修講師。業務改善コンサルタント。研修やセミナーの受講生は延べ一万人を超える。研修の主たるテーマは「多くの人が日々の直面している日常の業務を、いかに効率よく、そしてミスなく遂行するか」といった業務改善策の提案。そのための実践ノウハウや、Excelを用いたビジネス分析の手法などを一人でも多くの人に伝えることを使命として日々奮闘している。Excelの業務効率化を極めることが人生の目標の1つ。
大山 啓介(おおやま・けいすけ)
編集者・著述家。Excelの解説書籍を中心に、WordやPowerPointなどのOffice製品の解説書籍の執筆・編集などを行う。Excelとは20年以上の付き合いで、あらゆる機能の使い方を熟知している。日夜、Excelに苦手意識のある人に大して「どのように解説したら、よりわかりやすいか」を探求しており、多くの経験と実績を積み重ねている。自称Excel博士。趣味は京都探訪とロードバイク。
結果から逆算する「ゴールシーク」
少しわかりにくいので、飲食店の売上を例に考えてみます。平均客単価が500円で、客数が200人のとき、1日の売上は10万円(=500円× 200人)になります。
では、平均客単価を500円に設定した場合に、売上目標12万円を達成するために必要な客数は何人になるでしょうか。この数を求める際に便利なのがゴールシークです。
ゴールシーク用の表を作成する
ゴールシークを利用するには、最初に「逆算用の数式を入力した表」を作成します。今回の場合は「平均客単価」と「客数」、そして2つを掛け合わせた「売上」の3つが記載されているシンプルな表でかまいません。客数には、仮の数字として「200」と入力しておきます。ゴールシーク用の表を準備したら、[データ]タブの[What-If分析]→[ゴールシーク]をクリックして[ゴールシーク]ダイアログを表示します。このダイアログには3つの入力欄があります。各欄に何の値を入力するのか、ここでしっかりと把握しておいてください。
[ゴールシーク]ダイアログの2つめの入力項目である[目標値]にはセル参照は指定できません。一見入力できそうですが、ベタ打ちの数値しか指定できないので注意してください。
ゴールシークは非常に便利な機能ですが、2つの大きな制約があります。1つは[目標値]にセル参照が指定できないこと、そしてもう1つが[変化させるセル]に数式が入力されているセルは指定できないことです。今回の例の場合、右表のように「客数」を数式で求めているとエラーが表示されます。
このような場合は、表全体を新しいシートにコピーして、対象のセル(右の例では「客数」)をベタ打ちで入力してからゴールシークを行います。
【次ページ】目標利益から必要な回転率を割り出す
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