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  • 2020/12/16 掲載

セイバンが「ビジネスバッグ市場」に新規参入したワケ、社長が語った「危機感」とは

【連載】成功企業の「ビジネス針路」

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「天使のはねランドセル」で知られる大手ランドセルメーカーのセイバン。2020年11月、同社はビジネスパーソン向けバック「MONOLITH(モノリス)」の事業をスタートさせた。エースやTUMIなど、ビジネスパーソン向けバック市場は、競合ひしめくレッドオーシャンだが、はたしてセイバンは勝ち残ることができるのか。セイバン 代表取締役社長の泉貴章氏に、新ブランド立ち上げに込めた思いを聞いた(聞き手:清水大地)。
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セイバン
代表取締役社長
泉 貴章氏

「MONOLITH」という新ブランドに込めた思い

──「MONOLITH」を立ち上げるきっかけについてお聞かせください。

泉貴章(以下、泉)氏:ランドセル業界で働くことになってから、長年少子化の影響が気になっていました。そこで調査会社に依頼し、将来の展望を調べたところ、2050年には現在の70%程度まで市場規模は縮小するという結果がでました。この数値は衝撃で、「どうにかしなければならない」と強い危機感を覚えたのです。

 ランドセルは日本の文化であり、普通の消費財のように買い替え、二度買いなどはほとんどない、お子さまにとっては一生に一度の商品です。ランドセルを製造・販売する企業として、この文化を守り維持するために、違う領域でせめてランドセルの売上の半分程度を稼げるよう会社を変化させておかなければならない、そう感じ事業の多角化を考え始めました。

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「ランドセルは守っていくべき日本の大切な文化です」(セイバン 代表取締役社長 泉 貴章氏)
(Photo/Getty Images)

新規事業立ち上げ、注意した点とは

──事業の多角化を進めるに際、留意された点があればお聞かせください。

泉氏:はじめに、どの事業領域で多角化を進めるか検討しはじめたのですが、その際、現在のセイバンの強みからあまりにかけ離れた事業だけはやめようと考えていました。やはり、自社が持つ強みを生かせる領域でないと、我々がやる意味はありません。

 次に、外部の目線を取り入れようと考えました。長年ランドセルばかりやってきた企業だと、どうしても先入観をぬぐいきれない。そこで外部の高度人材を採用し、ランドセル事業に一切かかわりを持たせずに事業の多角化に専念してもらうことにしました。

 こういった中途採用の方法は異例であり、はじめての取り組みでしたが、こうでもしないと新しいものなんて作れないと思ったのです。

──経営者にとって事業の多角化は勇気のいることだと思います。

泉氏:「小さくても兎に角やってみる」という考え方のもと、事業の多角化に挑戦しました。行動がなければ失敗はないが成功も絶対にない。現状維持は衰退だと考えていました。

 やる前から「失敗したら……」「損失がいくら出たら……」と考えていると企業は前進しません。また、新しい事業に挑戦するにあたり、まずは経験値を重ねないといけません。とにかく事業をスタートさせ、試行錯誤をしながら軌道修正をすれば良いと考えたのです。


 それでも経営が傾かないよう既存(ランドセル)事業では、徹底的に利益を生み出せるよう進化しなければならないと考えていました。

【次ページ】老舗企業が「自前主義路線」から脱却した理由

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