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  • 2021/04/12

日本のロボット開発の“根本的課題”、最新ロボットが普及する未来はくるか

マイクロモビリティは都市生活にどのような影響をもたらすのか。その実証実験が京都市内で行われた。主催したのは福岡に本社を持つテムザックで、3月17、18日の両日、京都市上京区の公道で同社の「ロデム」という電動式ミニ車両の走行を実施。高齢者のモビリティとして、観光の足として、さらには通勤や通学のラストマイルソリューションとしてなど、さまざまな用途が模索されている。だがその普及には、ロボット業界全体が抱えるさまざまな障壁が存在する。

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住のジャーナリスト。同志社大学卒、ボストン大学コミュニケーション学科修士課程修了。テレビ番組制作を経て1990年代からさまざまな雑誌に寄稿。得意分野は自動車関連だが、米国の社会、経済、政治、文化、スポーツ芸能など幅広くカバー。フランス在住経験があり、欧州の社会、生活にも明るい。カーマニアで、大型バイクの免許も保有。愛車は1973年モデルのBMW2002。

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京都市上京区の公道を走る小型ロボット車両「ロデム」
(写真:筆者撮影)


小型モビリティロボットの公道走行実験

 京都のメインの大通りである堀川通りから西にある大宮通り。片側一車線と狭めながら、車も人もそれなりに通る道路に、丸い小型のロボット車両が登場した。最高時速12キロながら、細い通りでは車よりも早く目的地まで到達することができる。小回りも効いて、危なげなく予定のルートを完走した。

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公道走行の様子
(写真:筆者撮影)

 これは3月17、18日に行われたテムザックの小型ロボット車両「ロデム」による公道走行の実証実験の様子だ。

 ロデムはこの走行実験の前に、東映太秦映画村で5Gによる遠隔操作走行のデモンストレーションも行っている。公道走行ではドライバーによる運転という方法が採られたが、認可さえ降りれば遠隔走行も自動運転も可能だという。


中小企業を手厚く支援する京都府

 テムザックは現在福岡に本社を持つが、研究所は京都市西陣地区にある。京の町家を改装した伝統とモダンが共存する施設で、ゆくゆくは京都への本社移転も考えているという。その理由に挙げられるのが、京都の中小企業支援体制の充実にある。実際に、今回の実証実験にも京都市役所、京都府警の管轄警察署、実証実験の現場となった上京区区長などの立ち会いがあった。

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テムザックの研究所の外観(左)と、研究所内の展示の様子(右)
(写真:筆者撮影)

 「京都には最先端企業を呼び込み、ここで育てて世界的な企業にしようという気概がある」と語るのは、テムザックの代表取締役議長で創設者でもある高本 陽一氏だ。

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テムザック 代表取締役議長 高本 陽一氏(右側)
(写真:筆者撮影)

 ロデムは、学術都市である「けいはんな学研都市」(正式名称:関西文化学術研究都市)の公道で、信号機や横断歩道と連携させた自動運転の走行実験もすでに行っている。信号機の情報を読み取り、赤なら停止し、また横断歩道の模様をAIが読み取り、的確なルートを選定する。

 自動運転機能が必要なのは、たとえば観光やラストマイルソリューションとして使用された場合、目的地で乗り捨ててもロデム自身が充電ステーションまで自律走行で戻るというシステムを確立させたいためだ。これが可能になると、実際の交通インフラにこうしたマイクロモビリティを無理なく組み込むことが可能となる。

【次ページ】日本での普及を阻む、規制の壁と“もう1つ”の障壁

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