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  • 2022/07/13 掲載

企業アプリケーションに最適なクラウドはどう選択すればいい?ガートナーの見解

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クラウド利用が広がる中、コストの低さと調達の簡単さのメリットを引き出すために、IT部門には「利用するクラウドの優先順位付け」が求められるようになった。そのために、ホームとなるクラウドの決定や、それ以外のクラウド利用のガイドとなる「ワークロード配置ポリシー」の作成が急務となっている。Gartner Distinguished VP AnalystのLydia Leong氏が、その手順とともに、ワークロード配置などで重視すべきポイントを教示する。

執筆:フリーライター 岡崎勝己

執筆:フリーライター 岡崎勝己

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複数のクラウドサービスを利用する「マルチクラウド」が当たり前になる中、最適な組み合わせに頭を抱えている企業は多い
(Photo/Getty Images)

クラウド利用の新たな課題が“絞り込み”

 クラウド利用の広がりを背景に、今ではパブリッククラウドを複数併用する“マルチクラウド”も珍しくなくなった。こうした中、IT部門で急務となっているのが、利用するクラウドの優先順位付けだ。

 理由はコストと調達リードタイムにある。両者ともクラウド利用の大きな動機だが、まず前者の観点では利用量が多いほどボリュームディスカウントが効かせられる点で、できる限りベンダーを絞り込むほうが望ましい。

 また、後者についてはIaaSなどにおいて、現状でもミドルウェアなどでベンダーごとの違いは明確に存在し、その中でアプリケーションごとに稼働先を都度、検証していては時間を要し、調達の迅速性がそれだけ削がれてしまう。セキュリティ面の検証でもそれは同様だ。

 Gartner Distinguished VP AnalystのLydia Leong氏は、「クラウド利用がさらに加速する中にあって、両メリットの最大化に向けた事前の優先順位設定が欠かせなくなっています」と解説する。


ワークロードの配置戦略の立案が“最初の一歩”

 Leong氏によると、優先順位付けは一般に次のように進められるという。

 最初が、エンタープライズアーキテクト(EA)によるワークロード配置に関する戦略策定だ。

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優先順位付けは、EAによるワークロード配置に関する戦略策定を起点に作成される、クラウドガバナンス、ワークロード配置ポリシーによって行われる
(出典:Gartner(2022年6月))

 クラウドで「行うべきこと」「行わないこと」を決定。特に後者が何かを明確化させつつ、クラウド・ガバナンス、さらに状況ごとのクラウド選定の指針となる「ワークロード配置ポリシー」に落とし込んでいく。

 ワークロード配置ポリシーはクラウドの推奨法により、特定クラウドの利用を促し、それが困難な場合にのみ他クラウドの利用を認める「例外型」と、要件ごとに適したクラウドを提案する「レコメンド型」に大別される。前者はコスト、後者は選択の柔軟性にそれぞれ優れるのがメリットで、企業が置かれた状況により、いずれか、ないしは両者を組み合わせて配置ポリシーの詳細を決めていく。

 この段階に到達すれば、自社に適したクラウドを配置ポリシーにより見極められるようになる。これを受け、EAあるいはクラウドアーキテクトがクラウドの「ホーム環境」を決定する。そのうえで、個々のワークロードの配置にあたっては、ホーム環境を前提に、都度の条件と照らしてクラウドを選択していくことになる。

「クラウドの優先順位付けは判断のブレを防ぐためにも、戦略に基づくポリシーを基に実施することが肝要です。その後、新たにクラウドが候補に上った場合も、同様のプロセスで利用の可否を判断します」(Leong氏)

【次ページ】「統合」「親和性」「場所」がクラウド選定を左右

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