- 2026/01/21 掲載
コード職人は消滅へ…「AI失業」がリアルな今、エンジニアが絶対持つべき「3スキル」(2/3)
エンジニアに求められる「3つのスキル」
AIエージェントの普及により、エンジニアに求められるスキルセットは大きく変化しつつある。従来は「要件に基づいてコードを書くこと」に特化したスキルも評価されたが、今後はそれだけでは不十分になるだろう。「まずは自分の担当業務の範囲や責任範囲を広げられる人材が求められると思います。つまりマルチタスクに対応できる人材が重要となるでしょう。AIを使うことで、これまでの専門領域の外側にも踏み出し、幅広い工程に関与していくことが重要です」(神谷氏)
加えて、AIが出力する成果物を理解し、評価・検証できる力も欠かせない。AIは膨大なコードや設計書を短時間で生成するが、それをそのまま利用するのではなく、品質や安全性を担保するために人が目を通し、適切に修正・調整する必要がある。その役割を担う人材こそが、今後のエンジニア組織で求められる中核的な存在となる。
さらに、AIが安全・安心・スムーズに動作するための環境整備やメンテナンスを担う「AIマネージャ的な人材」の需要も高まるだろう。単なるシステム開発者ではなく、AIを組織やプロジェクト全体で使いこなすための基盤を整えられるようなスキルが不可欠になるという。
「そうした一方で“要件に基づくコードを書くこと”だけを得意とする人材の需要は、確実に減っていきます。AIが得意とする領域に依存するスキルだけでは、今後の組織で生き残るのは難しいのです。だからこそ、従来の専門性を軸にしつつも、AIの力を借りて自らの業務範囲を拡張できる柔軟性や、成果物を適切に検証するスキルがこれまで以上に重視されるわけです」(神谷氏)
このように、エンジニア像は大きく変わりつつある。今後は「コードを書く人」ではなく、「AIを使いこなし、成果物を評価し、プロジェクト全体を前に進める人材」こそが価値を持つようになるだろう。
3スキル体得に必要な「学び」とは
では、こうした新しいスキルを身につけるには、どのような学びが必要になるのだろうか。神谷氏は「まずは自分の専門領域の周辺に視野を広げ、その仕事にどれだけAIを活用できそうか、実際に試してみることが大事です」と語る。担当業務の範囲や責任を広げられる人材になるには、本業の中で機会を見つけて挑戦するのが理想的だが、そうした環境がなければ個人的なプロジェクトを立ち上げても良い。小規模な実験や試行錯誤を通じて「自分ならどこまでできるのか」を確認すること自体が、学びになるからだ。
また、AIによる成果物を評価・検証するスキルや、AIが安全・安心・スムーズに動作するための環境整備やメンテナンスを行うスキルを高めるためにも、まずはAIを積極的に使ってみることが欠かせない。
生成物をただ受け入れるのではなく、「正しく動いているか」「リスクはないか」を自らの目で確かめ、必要に応じて調整を行う。その過程を繰り返すことで、安心してAIを活用できる環境の整備・維持力、すなわち“AIマネージャ”的な役割へと近づいていける。
「AI関連のモデルやツールは進化のスピードが極めて速く、流行もどんどん入れ替わっていきます。他者の事例を追いかけて『正解』を求めるだけでは追いつけません。重要なのは、自ら使って試し、体感を通じて理解し、環境変化に適応していく姿勢です」(神谷氏)
つまり、学びの中心に置くべきなのは“環境変化への適応力”だ。新しい技術が登場するたびに気後れすることなく触れてみる。その積み重ねが最終的にAIを自在に扱える人材像につながるのである。 【次ページ】コーディング力は「不要」になるのか?
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