• 2026/06/03 掲載

マーティン・スコセッシ監督、画像生成AIスタートアップのパートナーに就任

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『タクシードライバー』や『ウルフ・オブ・ウォールストリート』などの作品で知られる米映画監督のマーティン・スコセッシ氏が、画像・動画生成AIを開発するブラック・フォレスト・ラボのアドバイザーおよびパートナーに就任した。同社はドイツのフライブルクと米サンフランシスコに拠点を置くスタートアップだ。スコセッシ氏は次回作の制作において、撮影前の絵コンテ作成に同社のAI技術を導入する。ハリウッドの巨匠が生成AI企業と提携したことで、映画界におけるAIツールの実用化が一段と進む形となった。
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(画像:ビジネス+IT)
 2026年6月2日(現地時間)、米ニューヨーク・タイムズ紙などの複数メディアが報じ、ブラック・フォレスト・ラボもWebサイト上で発表した。スコセッシ氏は次回作に向けたプリプロダクションにおいて、同社の生成AI技術を絵コンテの作成作業に導入している。

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【図版付き記事はこちら】
スコセッシ氏は提携に関する声明で、自身の映画制作プロセスにおけるAI技術の役割を明確にした
(図版:ビジネス+IT)

 同社が開発したAIモデルは、米アドビや豪キャンバ、米メタなどの主要プラットフォームに技術提供されている。2025年末の資金調達ラウンドでは3億ドルを調達し、企業評価額は32億5,000万ドルに達した。今回のスコセッシ氏との提携は、同氏のタレントマネージャーを務めるリック・ヨーン氏が共同創設者に名を連ねる投資会社米ブロードライト・キャピタルや、米クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー創設者のマイケル・オーヴィッツ氏など、同社に出資するハリウッド関係者の人脈を通じて実現した。

 スコセッシ氏は提携に関する声明の中で、自身の映画制作プロセスにおけるAI技術の役割を明確にした。70年間にわたって自らの手で絵コンテを描き続けてきたこれまでの経験に触れつつ、生成AIを利用することで、自らの視覚的なビジョンを撮影監督やプロダクションデザイナーに対してより迅速かつ効率的に伝達できるとした。

 エンターテインメント業界では近年、著作権問題や雇用の保護を理由に、生成AIの導入に対する労働組合からの強い反発が起きていた。長年伝統的な映画制作を重んじてきたスコセッシ氏がAI企業のパートナーに就任し、制作の初期段階におけるコミュニケーションツールとして生成AIを実用化したことは、業界における技術活用の基準を示す動きとなる。同氏はAIを活用してシーンの絵コンテを作成する同社のプロモーション動画に登場し、映画を誕生から約125年の若いメディアと定義した上で、進化に対してオープンな姿勢を保つ必要があると語った。

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