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  • 2016/03/14 掲載

日本企業の取締役会では何を議論すべきなのか トーマツ 山内達夫氏が解説

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2015年5月に改正会社法が施行し 、株式会社は新たに「監査等委員会設置会社」という形態を選択することが可能になった。さらに同年6月からは上場企業が順守すべき行動規範を示した「コーポレートガバナンス・コード」の適用が始まり、独立社外取締役を2名以上置くことが謳われている。有限責任監査法人トーマツ シニアマネジャーの山内達夫氏は「それに伴い、取締役会で議論される内容がこれまでと変わってきている」と指摘する。企業の取締役会では現在、何が議論されていて、それをどう変革すべきなのか。山内氏が解説した。
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取締役会が果たすべき役割について、定義していない企業も

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トーマツ
シニアマネジャー
山内 達夫 氏
 現在、取締役会規程に「取締役会の役割とは何か」ということが、きちんと記載されているだろうか。「デロイト トーマツ ビジネスセミナー2016」に登壇した山内氏は「こういう手順を踏んで、こういうことを決めるというプロセスについては非常に細かく書かれている。その一方で、そもそも“取締役会という会議体が何をすべきなのか”という役割については、書かれていないところもある」と指摘する。

 取締役会の役割については、取締役会規程に定めるほか、コーポレートガバナンス・ガイドライン(ポリシー等、名称は各社さまざまである。以下「ガイドライン」という)を作成して定めている。実際、多くの企業が、取締役の適格基準や責任、報酬などについて、企業のガバナンスに関する考え(方針)を定める「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を定めており、昨年12月までにコーポレートガバナンス・コードに対応したコーポレートガバナンス報告書を開示している企業の30.9%はガイドラインの開示を実施している。

 東証で記載要領が定められたコーポレートガバナンス報告書と違い、ガイドラインは「決まったルールやひな形は存在しておらず、各社が様式に縛られず自社の企業価値向上のシナリオに基づいてステークホルダーに説明できるので、30%もの企業が自主的に開示しているものと思われる」(山内氏) 。

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各社が自社のガバナンスに関する考えを示すために自主的にガイドラインを開示している
(出典:デロイト トーマツ ビジネスセミナー 2016講演資料)


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 「たとえば自社は監査役会設置会社だから、取締役会ではこういう役割を担うというように、法律ありきで取締役会の役割を考えている企業もなかにはある。しかし、本来自社の取締役会はこういうことをする会議体なので、それに一番適した法的な形態である監査役会設置会社を採用している、という発想が必要と考える」と山内氏は問題点を指摘する。

 ただし、取締役会の役割を再定義し、そこで議論すべき内容を変えていくことは、企業にとって非常にハードルが高い取り組みだ。なぜこれまでと変える必要があるのかを、取締役全員に納得してもらわなければならないからである。

「そこで自社の現状が今どうなっているのか、なぜ変えなければならないのか、他の企業がどんなことをやっているのかという質問に対する答えを、用意しておかなければならない」

 そこで有効となるのが、取締役会の実効性分析・評価だ。

【次ページ】「取締役会の実効性分析と評価」は6割以上が明らかにしている

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