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- 2018/02/07 掲載
ドローン空撮で何ができる? 映画、ニュースなど映像分野別活用事例をまとめて解説
ドローンが描くビジネスの未来
ドローン登場前~ドローン登場後の空撮事情の変化
ラジコンでの空撮する業者もありました。こちらは、有人ヘリやセスナより低コストですむものの、操作が難しかったこともあり、あまり一般的にはなりませんでした。
レイブプロジェクト、空撮サービス、朝日航洋などの空撮関連のサービスを行っていた会社は比較的早くからドローンの活用を行ってきました。
こうした空撮会社はドローンを独自に組み立てて、一眼レフのデジタルカメラを搭載していましたが、事情が変わりました。DJIが2015年に高精度カメラを搭載できる汎用機であるInspireの販売を開始しました。
Inspireの登場で、ドローンの操縦を担当する「操縦者」とカメラを操作し撮影する「撮影者」の2人体制のオペレーション(2オペ)が可能になり、Inspireを使う空撮会社も増えてきました。
DJI機体のカメラスペックは世代を経るにつれ、向上しています。Phantom1および2までは、GoProを搭載する形で対応していましたが、Phantom2 Visionから、HD(1080x720 30p)クラスの動画撮影が可能な専用カメラが搭載されました。
Phantom3からUHD(2704 x1520 30p)やFHD(1920x1080 24/25/30p)クラスの動画撮影が可能になり、Phantom3 Professionalでは、4Kでの動画撮影が可能になりました。最新機種のPhantom4 Advancedでは今後の動画圧縮形態といわれるH.265もサポートしました。
また、Inspireシリーズにおいては交換可能なカメラのバリエーション(X3、X5、X5Rなど)を増やすことで、4Kだけでなく、映画撮影に使われるCinema DNGといったフォーマットに対応し、劇場映画にも応えることが可能なスペックの撮影も可能になりました。
こういったDJIの汎用機体が機体性能だけでなく、カメラ性能もどんどん向上させていくなかで、空撮業者はDJIの汎用機体でレベルの高い画像や映像を撮ることが可能になりました。同時に、機体の価格も手頃になり、空撮業務に対しての参入障壁が下がってきています。
空撮の分野と事例をまとめて紹介
ドローン空撮に関しては、いくつかのジャンルがあり、その特徴は下記のように分かれます。映画、ドラマ、ドキュメンタリー、ミュージックビデオ、CM撮影
この分野では、空撮のテクニックが求められることもあり、いくつかの以前からある空撮会社に案件が集中しています。
こうした分野のクライアントは、映画・ドラマ・ドキュメンタリー制作会社、広告代理店などです。
入念な事前打ち合わせがあり、作り手から絵コンテが示されるケースがほとんどです。短いシーンであっても、何度も撮影が行われます。ドキュメンタリーの場合、一発撮りや過酷な環境のケースもあります。空撮業者は映像素材の形でクライアントに提供します。
【次ページ】ニュース、バラエティ番組、新聞報道、観光空撮、イベント空撮、不動産空撮の事例
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