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  • 2017/10/16 掲載

エネルギー・建設業界のドローン活用解説、「太陽光パネル」から「橋梁点検」まで

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インフラの老朽化と、インフラの点検を行う人手不足が深刻になり、検査・点検でのドローン活用は、大きな期待が持たれています。日本においては、メガソーラー発電所での太陽光パネル点検など、ドローンによる点検が進んでいる分野もあり、今後の発展に期待も高まっています。今回は「インフラ点検」「施設点検」といった活用方法に焦点をあて、エネルギー・建設業界のドローン活用の現状やその背景、メリット・特長、分野特有の課題と今後の展望について解説します。

ドローン・ジャパン 取締役会長 春原 久徳

ドローン・ジャパン 取締役会長 春原 久徳

三井物産デジタルおよびマイクロソフトでPCマーケットの黎明期からPCの普及に貢献。 2013年ごろからドローンビジネスに身を投じ、2015年にセキュアドローン協議会会長に就任。ドローン・ジャパン株式会社を2015年12月に設立し、取締役会長に就任。

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老朽化が進む橋梁やトンネルなどの社会インフラの検査・点検においても、ドローンへの期待が高まっている
(© LaCozza – Fotolia)



橋梁やトンネルなどの社会インフラの検査・点検

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 橋梁やトンネルの老朽化は、重要な社会課題です。特に橋梁に関しては、全国約73万の橋梁のうち7割以上の約52万橋が市町村道にあり、建設後50年を経過した橋梁の割合は、10年後は44%に増加するとされ、早期の点検と必要な修理が喫緊の課題となっています。

 しかし、現場で課題となっているのは、市町村道での橋梁点検に関し、町の約3割、村の約6割で橋梁保全業務に携わっている土木技術者が存在しないことです。地方公共団体の橋梁点検要領では、遠望目視による点検も多く(約8割)、点検の質にも課題があります。


 そこで国土交通省が推進しているのが、ドローンをはじめとした次世代社会インフラ用ロボットの開発・導入です。ドローンを活用して、地方を中心とした検査人員の不足を補い、老朽化が進む橋梁やトンネルの補強を推進します。

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デンソーが開発したUAV HDC01(開発コード)。UAVは無人航空機の意味で「Unmanned Aerial Vehicle(=ドローン)」の略。(出典デンソー ニュースリリース)
 現在、多くの機体メーカーや土木建設会社がドローンの開発や実証実験を進めています。デンソーもそうした企業の1つです。デンソーはインフラ点検用のドローンを開発しており、ニュースリリースの中で、「今回開発したUAVは、インフラ点検で求められる3つの性能を兼ね備えているのが特徴です。1つ目は強風や雨中でも飛行できる対候性、2つ目は構造物に近接して定位の姿勢に制御できる安定性、3つ目は安全制御システムで運用できる安全性です」と発表しており、点検用とのドローンの重要性が増してきている状況がうかがえる。

ドローンによる橋梁の検査方法

 ドローンによる検査方法は、橋梁の箇所によって異なります。橋梁は、1.橋面、2.上部構造、3.下部構造の主に3つの構造に分かれています。

 橋面では、(1)高欄の変形・排水管の損傷、(2)路面のひび割れ、(3)伸縮装置の異常といった点検が必要ですが、これは橋面ということもあり、ドローンを使う必要はありません。

 上部構造では、(1)中間床版(ひび割れ、塗装の劣化)、(2)コンクリート桁(ひび割れ<位置と方向>)、(3)鋼桁(疲労亀裂、変形、座屈)、(4)高力ボルト、ゴム支承、鋼製支承といった点検が必要です。ここにあるひび割れ、塗装の劣化、疲労亀裂、変形などが、大きな橋の場合は人手で行うのが困難で足場などのコストもかかるため、ドローンなどのインフラ用ロボットに期待がかかっています。

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橋梁の基本構造
(出典:中国地方整備局「橋梁の基礎知識と点検のポイント」


 下部構造では、(1)橋台・橋脚(表面の損傷、洗掘)、(2)橋脚の横梁、(3)橋脚の下部、(4)橋台とその周辺(パラペット<胸壁>のひび割れ)、(5)桁端部(遊間異常)といったところの点検が必要ですが、このうち橋台・橋脚において、通常のドローンでの点検に期待がかかっています。また、水中部の橋台・橋脚においても、水中ドローンによる点検の実証実験が始まっています。

【次ページ】ドローンを使ったインフラ点検を阻む2つの技術的な課題

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