• 会員限定
  • 2018/04/04 掲載

企業の9割がリスクマネジメント計画を策定、「クライシス経験有無」で対応に差

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
記事をお気に入りリストに登録することができます。
トーマツは1月、454社にアンケートでたずねた「企業のリスクマネジメントおよびクライシスマネジメント実態調査」の結果を発表した。企業が国内で最も優先しているリスクは、「地震・風水害等、災害の発生」であり、多くの企業で対策の後がみられる結果が出たが、「クライシス経験有無」で、クライシス後の行動に差が出る結果となった。
photo
企業はどんなクライシスに備えるべきなのか
(©royyimzy – Fotolia)

 最優先で対策すべきリスクは自然災害

 企業が国内において最も優先して着手すべきと考えているリスクは、「地震・風水害等、災害の発生」(35.9%)が2016年の調査に続き最多となった。

 日本国内では数多くの自然災害が発生しており、2016年4月に発生した熊本地震の影響が、いまだ企業の意識を高める一因となったとみている。

 2位も前回と同様に「法令順守違反」(29.3%)となり、前回3位であった「情報漏えい」は21.6%で4位となった。

 また、昨今の働き方改革につながった背景から、「過労死、長時間労働等労務問題の発生」が16.1%と、前回の10位から7位へと順位を上げている。

 海外拠点においては、「子会社に対するガバナンス不全」が22.9%で1位(同5位)となった。

 海外拠点におけるガバナンス体制の確立・高度化は、前回調査でも注目の高まりが感じられたが、今回の調査で企業がその優先度を高めている状況が結果として明らかになった。

 また、特筆すべき点として、「人材流失、人材獲得の困難による人材不足」が日本国内で3位(前回は6位)、海外拠点で4位(同7位)と、ともに前回より大きく順位を上げたことを挙げている。

 人材流動性の高まりを受けて、多くの日本企業が対応を急務としている意識が読み取れるとしている(図1)。

画像
図1:日本国内と海外拠点それぞれにおける、優先して着手が必要と思われるリスクの種類
(出典:デロイトトーマツ 報道発表)


リスクマネジメントプランの策定状況、国内は高水準も海外は策定途上

 国内本社、国内子会社、海外子会社統括拠点、海外子会社のそれぞれにおいて、「リスクマネジメントプラン」(リスクが起こらないよう、もしくはその影響の範囲を最小限にとどめるよう、あらかじめ備えるため、体制を整え、対策を立てておく計画)の策定状況を聞いた。

 国内本社は、「策定している」が60.6%、「一部策定している」が28.9%で、合わせて9割近い高水準となった。

 国内子会社においても、「策定している」が39.4%、「一部策定している」が32.9%で、合わせて7割以上の企業がリスクマネジメントプランを策定していることがわかった。

 一方で、海外子会社統括拠点、海外子会社ともに6割弱程度と、日本国内に比べ策定途上であることがわかる。

 ただし、いずれの拠点においても前回調査から「策定している」「一部策定している」の割合の合計が増加しており、意識の高まりが感じられるとしている(図2)。

画像
図2:リスクマネジメントプランの策定状況
(出典:デロイトトーマツ 報道発表)


【次ページ】クライシス発生時の対処は、経験の有無で意識の違いが現れた

関連タグ

関連コンテンツ

あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます