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  • 2019/11/22 掲載

「遺伝子レベルで自己肯定感が低い日本人」、ポジティブになるにはどうすればいいか

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私たちの感情は毎日、些細な出来事によって浮き沈みを繰り返している。なぜ、常にポジティブでいることは難しいのだろうか? 「人間の脳はネガティブな思考をしてしまうようにできています。特に日本人は遺伝的に楽観的にものごとを考えることが苦手な民族と言えます」と指摘するのは、心理カウンセラーの中島 輝氏。だが、ちょっとしたテクニックによって思考をポジティブに変換することができるという。同氏の著著『書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート』の中から、さまざまな自己肯定感を上げるマインドセットのうち2つを紹介してもらった。

心理カウンセラー 中島 輝

心理カウンセラー 中島 輝

5歳で里親の夜逃げという喪失体験をし、9歳ごろから、HSP、双極性障害、パニック障害、統合失調症、強迫性障害、不安神経症、潰瘍性大腸炎、斜視、過呼吸、認知症、円形脱毛症に苦しむ。10年間実家に引きこもりつつ、代表取締役としてグループ会社を運営。独学で学んだセラピー・カウンセリング・コーチングを実践し続ける。「恩師の死」がきっかけとなり35歳で克服。自殺未遂の現場にも立ち会うような重度の方、Jリーガー、上場企業の経営者など15,000名を超えるクライアントにカウンセリングを行い、回復率95%、6ヵ月800人以上の予約待ちに。「奇跡の心理カウンセラー」と呼ばれ上場企業の研修オファーも殺到。現在は、ニューライフスタイルを提案する資格認定団体「トリエ」(旧国際コミュニティセラピスト協会、他5団体)を主催し120以上のオリジナル講座を開発。新しい生き方を探求する「輝塾」、好きを仕事にする起業塾「The・DIAMOND」を主催し、週末の講座は毎回即満席となっている。

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我々はなぜ常にポジティブな状態をキープすることが難しいのか
(Photo/Getty Images)


なぜ、自己肯定感は下がってしまう?

 私たちの自己肯定感はどうしてこんなにも揺れ動くのでしょうか。たとえば、あなたもこんな感覚になったことがありませんか?

  1. 日曜日の午前までは気分よく過ごしていたのに、夜が近づいてきたらなぜか気持ちが塞ぎ気味で調子が出ない。
  2. 楽しく友だちと遊んだのに、遊びが終わるころにため息が出る。
  3. 恋人と別れて以来、何をしても気分が高まらず集中できない
  4. 大きなプロジェクトがひと段落した途端、ボーッとしてしまうことが多くなった。
  5. 子どもたちの些細な行動が気になってしまい、注意して自己嫌悪に陥ってしまった。
  6. なぜかイライラして、コンビニの店員さんや道行く人にムカつく

 誰もが経験したことのあるこうした感情や行動の変化には、自己肯定感の上下動が深く関わっています。それは、失恋のようにわかりやすいきっかけがある場合もあれば、自分では原因がよくわからないのに気分が落ち込んでしまうこともあります。

 いずれにしろ、安定していた自己肯定感が下ったとき、下ったままで低空飛行を続けているとき、私たちは調子の悪さを実感します。そして、調子の悪い状態を放置しておくと、「自分はダメだ」という自動思考の罠にはまり、負のループに陥ってしまいます。



人はネガティブな思考をしてしまうようにできている

 なぜ負のループに陥ってしまうのか、それには理由があります。

 アメリカで行われた心理学の研究によると、私たちは1日に6万回の思考をおこなっているそうです。これは起きている時間、1秒に1回、何らかの思考をしながら生きている計算になります。1回を1つの単語に置き換えるとしたら、6万単語を思考しながら生きているということです。

 しかも、6万回のうち、約80パーセント、約4万5000回は、身を守るためのネガティブな思考になりがちであることがわかっています。ということは、6万単語のうち、約4万5000単語は、ネガティブな単語を思考しながら生きているのです。1日24時間、8時間の睡眠をとっているとして、3秒に2回は身を守るためにネガティブな単語が頭のなかをよぎっていることになるわけです。

日本人は不安になりやすいからこそ、つながりを大切に

 心理学者の指摘でわかっていることは、日本人は欧米人に比べてセロトニン分泌量が少ないため、そもそも不安感が強いということです。このような人格特性の約50%は、先天的に遺伝によって決まるという研究もあり、日本人は遺伝的に楽観的にものごとを考えることが苦手な民族と言えます。つまり、欧米人に比べて遺伝子レベル的にも自己肯定感が低いのです。

 欧米人は、自分のアチーブメント(達成)に対して、脳内でドーパミンが放出されて幸福感を得る傾向が強いのです。自分がどのくらい稼いだとか、どのくらい成功したかで満足感を得るドーパミン型です。

 これに対し日本人は、人に必要とされているときにオキントシンやセロトニンといった物質が放出されて幸せを感じる傾向が強いというのです。

 欧米人が幸福感を得る社会的成功や高い収入に対しては、日本人はそんなに幸福を感じず、むしろ不安感が高まるという傾向もあります。日本人が多幸感を得られるのは、好きな人と一緒にいたり、仲間と協力して何かを成し遂げたりして、オキシトシンが出たときと、心の平安を感じてセロトニンが出たときなのです。

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日本人は遺伝子的に、成功よりも人に必要とされたときに幸せを感じる傾向にある
(Photo/Getty Images)

 社会との結びつきが希薄になり、働き方も欧米型に転換した現代は、遺伝子レベルでも生きづらさを感じ、自己肯定感が低い状況になっています。

 大切なことは、お金や名声を得ても、それだけでは満たされないと知ること。もちろんお金と名声も大切なことだけれど、そこに振り回されて、一喜一憂して生きないこと。一喜一憂すると、どんどん自己肯定感が低下してしまいます。

 さまざまな分野の人と新たに知り合い、つながり、そこからワクワクするやりたいことが芽生えていく豊かな人生を、幸せを感じながら過ごしていく。自己肯定感を高めれば、挑戦する心、興味をもつ心が育ち、好奇心が旺盛になります。それが、線となり想定外な方向に結びついて新しい自分を発見できます。

 自分がやりたくて仕方がないことや、人や社会の役に立つことを始められ、新しい人と出会い、その出会いから感謝と感動を得て、どんどん自己肯定感が高くなっていく。そういう正の連鎖が動き出します。自己肯定感を高くすれば、短い満足と長い幸せのバランスをうまくとることができるようになるのです。

【次ページ】ネガティブをポジティブに書き換える──リフレーミング

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