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  • 2021/11/01

なぜ、ひろゆきや中田敦彦の“語り”は人を引きつけるのか? 共通する「声の法則」とは

私、魚住りえはアナウンサー、ボイス・スピーチトレーナーとして「声のもつ力」と「話すこと、聞くことの大切さ」を考え続けてきました。その中で、「話すこと=口からエネルギーを出して、人に届けること」だと私は捉えています。声の高低、話すスピードで人に与える印象はガラリと変わります。ここでは、声の高低、話すスピードの組み合わせが人に与えるイメージを4つに分けて、著名人を例に挙げながら紹介します。合わせて、どの組み合わせがどの環境、状況に適しているのかも解説していきます。

フリーアナウンサー 魚住 りえ

フリーアナウンサー 魚住 りえ

フリーアナウンサー。ボイス・スピーチデザイナー。大阪府生まれ、広島県育ち。
1995年、慶応義塾大学卒業後、日本テレビにアナウンサーとして入社。報道、バラエティー、情報番組などジャンルを問わず幅広く活躍。代表作に『所さんの目がテン!』『ジパングあさ6』(司会)、『京都 心の都へ』(ナレーション)などがある。2004年に独立し、フリーアナウンサーとして芸能活動をスタート。とくに各界で成功を収めた人物を追うドキュメンタリー番組『ソロモン流』(テレビ東京系列)では放送開始から10年間ナレーターをつとめ、およそ500本の作品に携わった。各局のテレビ番組、CMのナレーションも数多く担当し、その温かく、心に響く語り口には多くのファンがいる。
また、およそ30年にわたるアナウンスメント技術を活かした「魚住式スピーチメソッド」を確立し、現在はボイスデザイナー・スピーチデザイナーとしても活躍中。声の質を改善し、あがり症を軽減し、相手の心に響く「音声表現」を教える独自のレッスン法が口コミで広がり、「説得力のある話し方が身につく」と営業職、弁護士、医師、会社経営者など、男女問わず、さまざまな職種の生徒が通う人気レッスンとなっている。著書に『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』(東洋経済新報社)などがある。

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話が聞きたくなる人には、「声の高さ」と「話すスピード」に共通点があった
(Photo/Getty Images)

※本記事は『1秒で心をつかめ。 一瞬で人を動かし、100%好かれる声、表情、話し方』を再構成したものです。

注目を集めるなら【高い声×速い】で話す

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「高い声」×「速い」が与える印象

 高い声で速い話し方は、話し手のイメージを元気で明るくエネルギッシュなものにします。一方で、押しが強く、聞き手に緊張感を与えることも。また、話の冒頭、途中など、ポイント、ポイントの1秒で意図的に高い声で速い話し方を繰り出すと、聞き手の注意を引きつけることができます。

 そんな「高い声×速い」の特性を理解し、うまく活用しているのが人気ユーチューバーのみなさん。それも学習系、教育系、ビジネス系のユーチューバーは意図的に「高い声×速い」を使い、視聴者を集めています。

 とくにマコなり社長やひろゆきさん、中田敦彦さんといった方々はポイント、ポイントで高く速い語り口を駆使し、聞き手の目と耳を引きつけ、人気を集めています。そのほか、登録者数の多い人気ユーチューバーの動画のほとんどは冒頭に注目を引く「高い声×速い」でのキャッチフレーズが使われているので、チェックしてみてください。

 また、YouTubeに馴染みのない方は、通販番組の司会者の語り口をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。「ここがすごいんです!」「お買い得です!」。独特のトーンと要所、要所で繰り出される高い声を聞くうち、私も何度か「すごいかも!」「お得かも!」「買わなきゃ!」という気もちになったことがあります。

 気をつけなければならないのは、エネルギッシュなイメージを演出し、聞き手の注目を引く「高い声×速い」の語り口ですが、10分、20分と同じトーンが続くと、聞き手が緊張感をもち続けた結果、疲れてしまうことです。

 ですから、声の使い方がうまい人は必ず緩急をつけて「高い声×速い」だけにならないよう話しています。たとえば、ジャパネットたかたの司会者の方は、出だしと終わりはテンション高く、中盤は落ち着いて話すというメリハリをしっかりとつけています。見事だと思います。

 マコなり社長は「高い声×速い」で視聴者を引きつけた後は、ロジカルで知的なイメージのする「低い声×速い」でしっかりと語りかけていきます。

 もちろん、こうした人気ユーチューバーの語り口をそのまま真似するのはなかなかハードルの高い取り組みです。ただ、ポイント、ポイントに「高い声×速い」を組み込み、聞き手を飽きさせない工夫などは、すぐに実践することができるのではないでしょうか。

【高い声×ゆっくり】で受け止め上手に

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「高い声」×「ゆっくり」が与える印象

 高い声でゆっくりと話す語り口は、聞き手に母性的で優しい印象を与えます。わかりやすい例は、保育士さんが子どもたちに話しかけるトーン。誰もがもっている母性的な一面が見える話し方で、話し手のおおらかさ、優しさが伝わっていくのです。

 もちろん、話しているあいだずっと「高い声×ゆっくり」の話し方が続くと、天然系のおっとりしたキャラクターづけをしている感じもしてきて、好印象とばかりはいかないかもしれません。「高い声×速い」と同じく、使いどころが肝心です。

 たとえば、相手の話を受けてのリアクションで「そうなんですか!」「なるほど、初めて聞きました」「へー、意外ですね!」といったフレーズを「高い声×ゆっくり」で繰り出すと、話し手はリラックスでき、かつ「自分の話を受け入れてくれた」「楽しんでくれているかも」と感じます。

 コミュニケーションで大事なのは、言葉で意思を伝えることだけではありません。意思は受け止めてもらわなければ伝わらないからです。ですから、コミュニケーションがうまい人は、伝え方が巧みなだけでなく、受け止められ方も意識的。自分が話しをする相手がどんな人たちで、どんなイメージを求めているのかを考え、整理する視点をもっていて損はありません。

 計算高く見られるかも……とブレーキをかけるより、場面に応じて「高い声×速い」や「高い声×ゆっくり」の話し方を使い分け、相手が受けるあなたのイメージを演出していきましょう。

【次ページ】褒めるときは「低い声×ゆっくり」が効く理由

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