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- 2021/11/04 掲載
魚住りえアナが伝授、オンライン会議が圧倒的に活気づく「始めのひと言」とは?
フリーアナウンサー。ボイス・スピーチデザイナー。大阪府生まれ、広島県育ち。
1995年、慶応義塾大学卒業後、日本テレビにアナウンサーとして入社。報道、バラエティー、情報番組などジャンルを問わず幅広く活躍。代表作に『所さんの目がテン!』『ジパングあさ6』(司会)、『京都 心の都へ』(ナレーション)などがある。2004年に独立し、フリーアナウンサーとして芸能活動をスタート。とくに各界で成功を収めた人物を追うドキュメンタリー番組『ソロモン流』(テレビ東京系列)では放送開始から10年間ナレーターをつとめ、およそ500本の作品に携わった。各局のテレビ番組、CMのナレーションも数多く担当し、その温かく、心に響く語り口には多くのファンがいる。
また、およそ30年にわたるアナウンスメント技術を活かした「魚住式スピーチメソッド」を確立し、現在はボイスデザイナー・スピーチデザイナーとしても活躍中。声の質を改善し、あがり症を軽減し、相手の心に響く「音声表現」を教える独自のレッスン法が口コミで広がり、「説得力のある話し方が身につく」と営業職、弁護士、医師、会社経営者など、男女問わず、さまざまな職種の生徒が通う人気レッスンとなっている。著書に『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』(東洋経済新報社)などがある。
オンラインこそ求められる「心理的安全性」
時代のキーワードの1つになりつつある「心理的安全性」は、「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を日本語訳した言葉です。解釈はいくつかありますが、オンラインでの会議や打ち合わせに当てはめて捉えると、「このコミュニティでは自分の思ったことを自由に発言しても、不利益を被らないと感じられる状態」を意味しています。「安心して自由にあれこれ言える雰囲気があるかどうか」とも言えるでしょう。
実際、企業の協力を得てビジネスシーンを観察した心理学の研究によると、「心理的安全性」が担保された会議では参加者の発言量が増える傾向にあり、逆の場合では「話さずに黙っていたほうが安全だ」と感じるため、発言しない人が多くなることがわかっています。
対面の会議ではあなたが意見を言ったとき、向かいの席でうなずいて擁護してくれる仲間がいて、安心感を得られます。でも、画面越しではそうした仲間の反応は感じとりにくく、「ヘンなことを言ったかな」「浮いているかな」という不安感や孤立感が高まりやすくなります。
つまり、オンラインでの会議、打ち合わせにこそ、「安心して自由にあれこれ言える雰囲気」が求められているのです。
進行役になったら言うべき「始めのひと言」
そこで、あなたが会議の主催者、打ち合わせのホスト役になるときは冒頭、「心理的安全性」を担保していることを宣言するよう心がけましょう。具体的な次のような言葉が、「安心して自由にあれこれ言える雰囲気」をつくり出します。
【次ページ】発言しやすい雰囲気をつくる声掛けの例
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