- 会員限定
- 2022/10/18 掲載
社会貢献の仕事でハイキャリアの実現は可能か? 大注目の転職先とは
一橋大学商学部卒業。三和総合研究所(現:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)戦略コンサルティング部門を経て、2008年にコンコードエグゼクティブグループを設立。1000人を越えるビジネスリーダーに対して、マッキンゼーやBCGなどの戦略系ファームをはじめとするコンサルティング業界、外資系企業・ベンチャー企業の経営幹部、PEファンド、起業家などへのキャリアチェンジを支援。第1回「日本ヘッドハンター大賞」コンサルティング部門で初代MVPを受賞。2017年に東京大学で開講されたキャリア設計の正規科目「キャリア・マーケットデザイン」のコースディレクターとして、全体企画・コンテンツ制作・講義を担当するなど、学生へのキャリア教育活動を積極的に行っている。著書の『ビジネスエリートへのキャリア戦略』(ダイヤモンド社刊)、『未来をつくるキャリアの授業』(日本経済新聞出版社刊)は東京大学での授業の教科書に選定された。近著の『新版 コンサル業界大研究』(産学社刊)は東京大学生協本郷書籍部でランキング第1位を獲得する。近年は、コンコードベンチャーズを設立し、教育改革や地方創生などに挑戦するソーシャルスタートアップへの投資や経営支援を展開している。

ビジネスリーダーが関心を寄せる「社会課題解決」の仕事
ビジネスの手法を用いて社会課題解決に取り組むソーシャルビジネスは、産業界においてかつてないほど重視されるようになりました。SDGsやESG投資に取り組む大企業、画期的なビジネスモデルのソーシャルスタートアップ、さらにはそれらと連携を図る企業や政府機関。これらに関連する記事を経済ニュースで見かけない日はないほどです。そして読者の皆さんの中にも、「いずれはライフワークとなる仕事を通じて、社会課題の解決に関わりたい」という情熱を持つ方がいらっしゃることでしょう。実際、弊社へキャリアのご相談に来られるビジネスリーダーの皆さんからも、そのようなお声をたくさんいただきます。さらには、東京大学や一橋大学などで行ったキャリアデザインの授業でも、数多くの学生が「社会的インパクトとやりがい」を重視して就職先を検討していることがよくわかります。
一方で、「社会貢献系の仕事は、年収が低いのではないか」と心配される方も多いのではないでしょうか。たしかに、以前まではそのような案件が多かったのも事実です。しかし、昨今は十分に高い収入を得ることのできるポジションが増えてきました。
その背景には、従来は対応が困難であった課題に対し、テクノロジーの進展によって解決が可能となったことが挙げられます。
労働集約的な解決策以外の可能性が大きく広がることで、収益性の高い事業として取り組むことができるようになってきたのです。また、行政による規制緩和が進み、民間委託をする範囲が広がったことで、さまざまな形態の事業者が公共性の高い分野の役割を担うことができるようになったことも挙げられます。
さらに世界的にESG投資が存在感を増す中、日本におけるマーケットにもその傾向が見られています。経済的リターンと社会的リターンの双方を追い求めて投資する「インパクト投資」について、2021年時点での残高は国内で1兆3,024億円となっており、これは2020年と比べても約2.5倍という伸びです。現在の社会環境は、ソーシャルビジネスに取り組む企業にとって、大きな追い風となっています。
「社会貢献系の仕事は薄給」のイメージを覆す現代の転職市場
それでは、社会課題解決系の仕事でハイキャリアを実現できる具体的な転職先は、どのような企業なのでしょうか。現在、ビジネスリーダーの注目を集めているのが、「先端テクノロジーを活用したスタートアップ企業」と「コンサル業界」です。【次ページ】ハイキャリアを実現できる転職先を詳しく解説
関連タグ
PR
PR
PR