記事 医療IT オーソライズド・ジェネリック(AG)は、ジェネリック医薬品業界の「救世主」となるか 2016/04/05 4月1日の診療報酬改定で、ジェネリック医薬品は医療機関や薬局でその使用をさらに奨励されながら、薬価は再び切り下げられた。厚生労働省はメーカーに対し「仏」と「鬼」の二つの顔を使い分けて「コモディティ化」を進めている。だが、売上が増えても儲からない「利益なき繁忙」を強いられ、苦しみそうなジェネリック医薬品メーカーも手をこまねいているわけではない。日医工、沢井製薬、東和薬品などのジェネリック大手は、海外進出、海外調達、「AG(オーソライズド・ジェネリック)」、垂直統合などあの手この手で、健保行政にしたたかに対抗している。
記事 M&A・提携・協業 キヤノンの東芝メディカル買収、画像診断事業参入に「6655億円」はお得な買い物か? 2016/03/31 不適切会計問題に揺れる東芝は、世界4位の医療機器メーカーの東芝メディカルシステムズ(以下、東芝メディカル)を6655億円でキヤノンに売却しました。東芝メディカルが得意とする画像診断事業は世界的な成長が見込まれているため、デジタルカメラ事業が縮小するキヤノンにとって、新しい成長力を確保する戦略的な投資になります。この買収によってキヤノンは、画像診断事業参入という戦略転換を成功させることができるのでしょうか。
記事 医療IT 臨床検査機器のシスメックス、大躍進の裏に「ICT」と「自動化」あり 2016/03/22 医薬品や医療機器の大手メーカーの陰に隠れて見かけは地味だが、日本が世界でもトップの技術力を有し、グローバルな成長性もあるのが「臨床検査機器/試薬/診断薬」の業界である。その国内トップ企業のシスメックスの業績は、直近5年間で売上高が2.0倍、営業利益、最終利益が2.8倍という高成長ぶり。臨床検査機器の測定の正確性、精密性、信頼性を確保する上で、ハードウェアとともにソフトウェアも重要で、同社ではそれをキーテクノロジーの一つに位置づけている。さらに、収益性の高いビジネスモデルを構築する上でも、ICTは非常に大きな役割を果たしている。キーワードは、IT業界と同じく「自動化」だ。
記事 医療IT 医療のビッグデータ活用最前線 アメリカ国立衛生研究所、セネガル通信会社の事例 2016/03/08 医療現場はビッグデータの宝庫です。電子カルテをはじめとして、心電図・血液検査・画像診断など無数のデータが蓄積されています。大量の情報から意味のある知見を見出すビッグデータ技術が医療業界でも活用される期待が高まってきました。ビッグデータは、医療の質を向上させ、人体の秘密を解明し、難病の治癒へつなげることができるのでしょうか。アメリカ国立衛生研究所の「ヒトコネクトーム計画」や、セネガルのオレンジ・テレコムによるエボラ出血熱のリスク推定の事例を紹介します。
記事 IT市場調査 Fintech革命、雇用を脅かすAI――2016年テクノロジーをフロスト&サリバンが解説 2016/02/04 2016年1月20日、フロスト&サリバンが「2016年:16のトレンド予測」を発表した。同社によれば、2016年にはFintech(フィンテック)によるデジタル通貨やブロックチェーンの台頭、AIやロボットによる仕事の二極化が起こるという。グローバルICT戦略 コンサルティング担当副社長 兼 カナダ支社代表 ブライアン・コットン氏の2016年の重要トレンド解説をレポートする。
記事 製造業IT オリンパス「大復活」の理由、東芝や大王製紙と何が違うのか 2015/12/25 オリンパスの業績が今期「大復活」を遂げようとしている。その陰には、2012年8月に2番目の収益源だった情報・通信事業を売却し、現状、営業利益の大部分を医療事業、とりわけ内視鏡に頼ってスキャンダルからの再起を図っている姿が浮かび上がる。「大復活」の背景には、同じように会計上のスキャンダルを起こした企業である大王製紙や東芝とは明らかな違いがある。
記事 医療IT いまだに改善されない「薬漬け医療」問題にひそむビジネス的カラクリ 2015/12/21 医療界はつねづね、批判にさらされがちだ。人命に関わる重い責任を負うこともあり、マーケットとして巨大な産業であることもあり、何かと問題が尽きず、世間の厳しい目が注がれるのも当然だろう。だが、それにもかかわらず一向に、問題解決の兆しは見えないように思える。「患者の薬漬け」問題もその一つだろう。政府も、官公庁も、業界も、全く手をこまねいているわけではないはずだ。ではなぜ、解決できないのか? 実際の現場を知る医師がみずから、業界に根付くビジネス構造を説き明かしてみせる。
記事 医療IT 中村正志氏インタビュー:混迷する医療界の背景にあるものを読み解く 2015/12/18 中村正志『医師・医学部のウラとオモテ』(朝日新聞出版)は、500人以上の医学生・研修医・医師の悩みを聞いてきた医師専任キャリアコンサルタントの著者が、「名医」になるための処方箋を説いた一冊だ。本音のキャリア相談から見えてくる、現代の医師のリアルとは?
記事 ウェアラブル MIT、「未来のバンドエイド」を開発 柔らかいジェルで人体と電子装置を一体化 2015/12/08 マサチューセッツ工科大学(以下、MIT)は7日(現地時間)、“未来のバンドエイド”として「スマート・ワウンド・ドレッシング」(スマートな傷バンド)を開発したと発表した。この“バンドエイド”は、粘着質で伸縮性に富むジェルのような材質で構成され、温度センサー、LEDなどの電子装置と一体化することができ、液体薬を中にとどめたり、流したりすることができるという。
記事 医療IT ガン治療を支えるIoT活用、粒子線治療装置の一元管理が治療中・治療後の安心を支える 2015/12/08 医療分野でのIoT活用が本格化している。特に24時間の監視が必須になるガンの粒子線治療装置などでは、すでに活用が進んでいるようだ。ガン治療でのスマート・コネクテッド・プロダクトの活用について、日立製作所 ヘルスケア社 放射線治療システム事業部 事業部長 中村文人氏が語った。
記事 グローバル化 武田薬品 CIO オリビエ・グアン氏が語る、グローバル「デジタルビジネス」戦略 2015/12/03 国内最大手の製薬メーカーである武田薬品(以下、タケダ)が今、ドラスティックなグローバル化を進展している。そのかじ取り役として2014年1月にCIOに就任したのが、スイス・ネスレで10年以上CIOをつとめたオリビエ・グアン氏だ。グアン氏は、タケダが従来抱えていた課題、そしてシステムや組織の統合、デジタル活用への取り組みという3つの観点から明らかにした。予算については、固定的なランニングコストは75%以内に収まるようにし、25%をビジネス主導の優先課題に柔軟に投資できる体制を確立する考えだという。
記事 医療IT 日本版IHNで原則も変わる!製薬企業の2030年、未来を示す9つの仮説 2015/11/11 再生医療や遺伝子治療といった新技術開発が進展するなかで、日本の医療にも大変革が起きそうだ。「2030年に向けて製薬業界で業態変化が始まり、アンバウンドリング・リストラクチャリングが進むだろう」と大胆に予測するのは、野村総合研究所(NRI)の山田謙次氏だ。同氏は、今後15年を見越した医療提供体制の変化と、それに伴う製薬業の将来像を「9つの仮説」として発表。製薬業界が直面するパラダイムシフトと、医療業界にかかわる企業・組織が近未来に向けて練るべき戦略について解説した。
記事 新規事業 DeNAライフサイエンスの「MYCODE」は、なぜ短期間でサービスインできたのか? 2015/09/30 DeNAライフサイエンスは2014年8月、個人向け遺伝子検査サービス「MYCODE」という新規事業を開始した。遺伝子情報を取り扱う同サービスには、厳格なセキュリティはもちろんのこと、パーソナライズされた膨大な量コンテンツを効率的に管理する仕組みが求められていた。短期間でのサービスインを実現させるために、同社ではどのように開発プロジェクトを進めていったのだろうか。
記事 イノベーション ホリエモンがハイテクベンチャー成功の道を提言「日本の投資家は先端技術を学べ」 2015/09/09 ホリエモンこと堀江貴文氏は「素晴らしい技術があるにも関わらず、日本には世界を驚かせるようなハイテクベンチャーが生まれていない」と語る。その理由はどこにあるのだろうか。テック系メディアのTech in Asiaは、2015年9月8、9日にテック・カンファレンス「Tech in Asia Tokyo 2015」を開催。8日の最終セッションでは、ベンチャーキャピタルのイーストベンチャーズ 松山 大河氏と堀江氏が、日本のハードウェア・製造分野における課題について語りあった。
記事 医療IT 東北大学とNECソリューションイノベータ、ストレスチェック結果改善支援ツールを開発 2015/08/31 NECソリューションイノベータと東北大学は31日、共同開発した職場環境改善活動を支援するソリューションの実証評価を、ハートセラピー社と共同で開始したと発表した。
記事 Web戦略・EC 西友、ネットショップで第一類医薬品 約60品目を発売 6月は60%売上増も 2015/08/25 西友は25日、ディー・エヌ・エーと協働で運営するネットスーパー「SEIYU ドットコム」において、第一類医薬品約60品目の販売を開始したと発表した。
記事 医療IT 塩野義製薬の「エイズ薬」は、いったい何がスゴイのか 2015/08/25 「エイズ」というと、80年代にその恐怖をあおった報道狂騒曲は今は見る影もないが、その後に医学の進歩で「完治できる病気」になったわけではなく、感染しても複数の抗HIV(エイズウイルス)薬を併用して服用すれば発症を阻み、延命できるようになったにすぎない。その抗HIV薬が業績に大きく寄与して今期、営業利益、経常利益が過去最高益を更新する勢いなのが、OTC(一般用医薬品)の「セデス」や「ポポンS」でおなじみの塩野義製薬だ。同社の抗HIV薬の特徴は、開発してその特許を保有する薬を自ら販売するビジネスモデルではないところにある。
記事 医療IT ウイングアーク1st、スイスdacadoo社と提携 企業や自治体と健康経営の実証実験を開始 2015/08/21 ウイングアーク1st(以下、ウイングアーク)は20日、企業向けヘルスケアサービスの事業化に向けてスイスのdacadoo社と業務提携し、国内における健康経営ソリューションの実証実験を開始すると発表した。
記事 医療IT 医療ツーリズム、徳島県が「ピンチをチャンス」にできなかったワケ 2015/07/29 秋田県仙北市が地方創生特区の指定を受け、検診や治療、手術などを目的とした旅行客を受け入れる「医療ツーリズム(メディカルツーリズム)」に動き出したのを契機に、全国の自治体が改めて医療ツーリズムに大きな関心を寄せ始めた。5,500億円もの巨大市場が生まれるという需要予測が発表されて以降、すでに各地で医療ツーリズムの専門会社が生まれているほか、大手旅行会社も中国を中心としたアジアの富裕層を狙って受け入れに力を入れている。しかし、受け入れを華々しくスタートしたものの、進展が見えない自治体もある。
記事 医療IT 医師の口コミで登録会員16000人、MRT 馬場稔正社長に聞く 2015/05/29 医師の世界には「外勤」という勤務形態がある。正式な所属とは別に、時間の空いた時間に求人のある病院で働くことを意味する。それを仲介する専門サイトとして注目を集めているのが「Gaikin」だ。ほとんど広告せず、医師の口コミだけで登録会員は16000人に上り、累積契約件数は70万件を突破した。運営するMRTは2014年12月、東証マザーズに上場。なぜこのビジネスモデルが機能するのか。代表取締役社長 馬場稔正氏に話を聞いた。
記事 医療IT 医療機器メーカーの世界ランキング:強力なJ&JやGE、シーメンスに日本勢は勝てるのか 2015/05/14 現在使われている医療機器は、50万~60万品目におよぶと言われる。多品種少量生産の医療機器業界では、ほかの事業領域のようなマンモス企業は少ない。しかし、医薬品業界と同様、医療機器業界を牽引するのは、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やゼネラル・エレクトリック(GE)らの欧米メーカーだ。欧米メーカーは医療機器の研究開発で先行し、さらに医療機器市場も約8割を欧米が占めているなど、圧倒的なアドバンテージがある。しかし、最近は日本メーカーが欧米メーカーを買収する動きも登場。アベノミクスの成長戦略にも盛り込まれ、官民挙げた医療機器の輸出強化などで巻き返しに躍起となっている。
記事 医療IT 製薬業界の世界ランキング:武田薬品やアステラス製薬はなぜ世界で10位以下なのか 2015/04/21 製薬業界のM&Aが過熱している。医薬品の研究開発には莫大な資金が必要で、製薬会社は経営規模を追求せざるをえなくなっているからだ。有望な新薬を手っ取り早く獲得するという目的もある。米国のファイザー、スイスのノバルティス、ロシュなどは「メガファーマ」と呼ばれ、ますます巨大化している。一方、こうしたグローバルの動きを見据えて、日本の大手製薬会社の合従連衡も盛んになっている。しかし、欧米勢に比べて日本勢はまだ小粒であり、日本最大の武田薬品やアステラス製薬ですらトップ10にも入っていない。
記事 医療IT ICT化が進む医療現場、2020年予測で遠隔医療・手術映像記録/配信システムの需要拡大へ 2015/03/26 富士キメラ総研は、少子高齢化を背景に医療の効率化、ICT化が推進され、また規制緩和や各種支援などの取り組みによって今後も市場活性が期待される医療情報システム/サービスおよび医療機器/関連システムを対象としたメディカルソリューションの国内および世界市場を調査し、報告書「メディカルソリューション市場調査総覧 2015」にまとめた。2020年市場予測は、国内遠隔医療システムは地域医療の連携を目的とした導入が進み(2014年比2.0倍の20億円)、国内手術映像記録/配信システムは、医療の透明化や訴訟対策用途での需要拡大する(2014年比80.0%増の63億円)となっている。
記事 グローバル化 武田薬品、トルコ製薬会社Neutec社の子会社を買収 2015/02/24 武田薬品工業(以下、武田薬品)とトルコのNEUTEC ILAC SANAYI VE TICARET A.S(以下、Neutec社)は、ドイツの武田薬品100%子会社である武田 GmbHによる、トルコのNeutec社子会社NEUTEC TOPLAM KALITE YONETIMI SANAYI TICARET ANONIM SIRKETI(以下、Toplam Kalite社)の買収を通じ、消化器系・呼吸器系・代謝系・筋骨格系疾患領域における13製品からなるNeutec社のポートフォリオを獲得する契約を締結した。
記事 医療IT 日立システムズ、スマホ対応「院内コミュニケーションソリューション」を提供開始 2015/02/10 日立システムズは、中小から大規模医療機関のチーム医療の現場において円滑なコミュニケーションを実現する、スマートフォンを活用した「院内コミュニケーションソリューション」を提供開始した。
記事 イノベーション ニューロエコノミクスとは何か?人間は「利得」と「確率」と「時間」で価値判断する 2015/02/10 神経経済学(ニューロエコノミクス)という研究分野がある。神経科学、経済学、心理学を融合した分野で、人間や動物の「価値」に基づく意思決定を記述しようとするものだ。国際電気通信基礎技術研究所(ATR)脳情報通信総合研究所の田中 沙織氏は、シナジーマーケティングと産総研が共催する「オープンラボ2014」に登壇。人間が価値判断を行う際に関係すると考えられる要素について解説した。
記事 医療IT 日立ソリューションズ、中小医療機器卸売業向け販売管理クラウドサービス提供へ 2015/02/05 日立ソリューションズは、医療機器卸売業向け販売管理システム「Aptage.MDII(アプテージ・ドット・エム・ディ・ツー)」を、中小規模の事業者向けにクラウドサービスで2月6日から提供開始すると発表した。
記事 医療IT オムロンヘルスケアとJINS、生体データ取得可能な拡張型デバイスの共同開発を開始 2015/01/07 オムロンヘルスケアとジェイアイエヌ(以下、JINS)は7日、JINSのメガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME(ジンズ ミーム)」をプラットフォームとした新ソリューションの共同開発を発表した。
記事 医療IT トヨタ自動車、医療機関にリハビリ用ロボット提供 移動支援ロボット「Winglet」も応用 2014/12/19 トヨタ自動車(以下、トヨタ)は18日、リハビリテーション支援のパートナーロボット「歩行練習アシスト」と「バランス練習アシスト」を医療機関に導入開始したと発表した。
記事 医療IT 東芝、東北大学と開発のゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ」で解析サービス開始 2014/12/01 東芝は12月1日、日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ」を用いたゲノム解析サービスを大学や病院臨床部門、製薬企業などの研究機関向けに開始すると発表した。