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  • 2023/08/14 掲載

令和5年版情報通信白書とは? 総務省が最新版で推す「データの価値と使い方」

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総務省は2023年7月4日、「新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて」を特集テーマとした令和5年「情報通信に関する現状報告」(令和5年版情報通信白書)を公表した。本白書では、日本の通信インフラの進化に伴うデータの流通の進歩を整理し、データの流通と利用の現状と課題、動向などを分析している。さらに、データを活用したさまざまなサービスの恩恵をすべての人が享受できるデータ流通社会の実現に向けた取り組みを展望している。本記事では、新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会を中心に、本白書の全体像とデータ流通社会の実現に向けた取り組みやICT政策の動向などのポイントを解説する。
執筆:国際大学GLOCOM 客員研究員 林雅之

執筆:国際大学GLOCOM 客員研究員 林雅之

国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)。現在、クラウドサービスの開発企画、マーケティング、広報・宣伝に従事。総務省 AIネットワーク社会推進会議(影響評価分科会)構成員 一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA) アドバイザー。著書多数。

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令和5年版情報通信白書とは?
(Photo/Shutterstock.com)

令和5年版情報通信白書とは?

 情報通信白書とは、総務省が毎年発表している情報と通信についての報告書であり、その発行目的は「情報通信の現況及び情報通信政策の動向について国民の理解を得ること」という。

 2023年7月に公表された令和5年(2023年)版情報通信白書は、「新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて」という副題が示すとおり、令和5年現在の「データと社会」について解説している。

 令和5年版情報通信白書は、第1部の特集「新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて」 と第2部の「情報通信分野の現状と課題」から構成されている。

 第1部では、データの流通・利活用の現状と課題などを整理し、データ流通社会の実現に向けた取り組みなどを展望。第2部では、情報通信政策の現状と課題、今後の方向性などを整理している。

 第1部では、データの流通・利活用の現状と課題などを整理し、データ流通社会の実現に向けた取り組みなどを展望。第2部では、情報通信政策の現状と課題、今後の方向性などを整理している。

第1部 特集「新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて」
我が国の通信インフラの高度化に伴うデータ流通の進展の過程を整理し、データの流通・利活用の現状と課題、新たな潮流を分析するとともに、データを活用した多様なサービスの恩恵を誰もが享受できるデータ流通社会の実現に向けた取り組みなどを展望
第1章
通信インフラの高度化とデータ流通の進展
  • 我が国の通信インフラの高度化の過程を概観するとともに、一方向の情報発信が中心であったWeb1.0からSNSなどでの双方向の情報共有が実現したWeb2.0への進展などを整理
第2章
データ流通・活用の現状と課題
  • 主要国の企業によるデータの利活用の現状と消費者の意識、政府によるデータ利活用推進施策(例:包括的データ戦略、欧州データ戦略)やパーソナルデータ保護に係る施策(例:改正個人情報保護法、GDPR)などを整理
  • 教育・医療などの分野でのデータを活用したサービスの先進事例を紹介
  • 巨大プラットフォーマーへのデータ集中の現状と課題(例:データの取扱いに関する透明性・公正性への懸念)を整理し、国内外の対応策(例:改正電気通信事業法、DigitalMarketAct)を概観
  • SNSなどプラットフォーム上での違法・有害情報や偽・誤情報の拡散などの現状を整理し、国内外における官民の対応策(例:改正プロバイダ責任制限法など制度的対応、ファクトチェックの推進、リテラシー教育の充実、G7など国際会議での議論)を概観
第3章
強靭・健全なデータ流通社会の実現に向けて
  • メタバース、デジタルツイン、生成AIなどデータを活用した新たなサービスの動向を整理
  • データを活用したサービスの恩恵を誰もが享受できる社会の実現に向けた課題・取り組み(例:通信障害などの非常時でもデータ流通を支える強靱なICT基盤の整備、超高速・大容量のデータ流通を実現するBeyond 5Gの実現、データ関連技術の国際標準化の推進、メディアリテラシーの向上など健全な情報空間の確保)を整理・分析
第2部 情報通信分野の現状と課題
情報通信分野における市場の動向やデジタル活用の現状を概観し、情報通信政策の現状と課題、今後の方向性などを整理している。
第4章
ICT市場の動向
  • 国内外のICT産業の概況(例:情報通信産業のGDP、ICT財・サービスの輸出入額)や各市場(例:電気通信、放送コンテンツ・アプリケーション)の現状を整理・分析
  • 国民生活・企業活動・公的分野における国内外のデジタル活用の現状を整理・分析
第5章
総務省におけるICT政策の取り組み状況
  • ICT分野における省内横断的な取り組み(例:デジタル田園都市国家構想の推進)、各政策領域(電気通信、電波政策、放送政策など)において総務省が実施する政策・今後の方向性などを整理

通信インフラの高度化とデータ流通の進展

 本白書の第1部では、データの流通・利活用の現状と課題や、データ流通社会の実現に向けた取り組みなどについて、解説している。

 デジタル化の進展や通信インフラの高度化などに伴い、データの流通が進展している。スマートフォンやセンサーなどのIoT関連機器の小型化や低コスト化により、個人の位置情報や行動履歴、インターネットでの視聴・消費行動などの情報が大量にネットワーク上で流通。これらのデータを利用・共有するさまざまなデジタルサービスが登場している。

 インターネットのトレンドとしては、1990年代のインターネット普及初期はホームページの閲覧など一方向のデータ流通が中心のWeb1.0の時代だった。2000年代に入ると、SNSなどの普及により、多くのユーザー間での双方向のデータのやり取りが進展するWeb2.0が進展した。

 最近では、ブロックチェーンを利用したデータの流通・分散管理を基盤とする分散型インターネットのWeb3への注目が高まっている。さらに、各国でChatGPTなどの生成AIを利用した新サービスも登場し、時代は大きく変わりつつある。

画像
(出典:総務省 令和5年「情報通信に関する現状報告」 2023.7)
【次ページ】データ流通・活用の現状と課題、データ利活用に向けた取り組み

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