• 2025/11/16 掲載

組織を駆け上がる人が必ず使う「報告の型」、失敗を隠さず語る人が評価されるワケ(3/4)

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「この人はチーム全体のことを考えている」と評価されるには

 また、個人の成長も重要なポイントです。チーム全体の数字だけでなく、メンバー1人ひとりの成長を示すことで、「人を育てることができるリーダー」という評価を得られます。

 たとえば、こんな報告をしたら効果的です。
「新人のEさんの成長が著しいです。入社3カ月後はコンタクト率が16%でしたが、現在は24%まで向上しています。

 これは、ベテランのAさんによる毎日の電話トレーニングの成果です。

 具体的には、受付ブロックの突破率が改善されたことが要因です。トレーニングでは、実際の電話を録音し、それを一緒に聞きながら改善点を議論しています。

 特に効果的だったのは、自社の受注先の企業の取引先に電話をし、用件を聞かれたときに『〇〇様でご採用いただいている件で』という入り方です。

 これにより、相手が話を聞く姿勢になってくれることがわかりました。

 このペースで成長すれば、半年後にはチーム平均の30%に到達する見込みです。さらに、Eさんの成功体験を他の新人にも展開することで、チーム全体の底上げが期待できます」
 このような報告は、単なる数字の報告を超えて、「チームとして機能している」「将来性がある」という印象を与えます。

 上司は、「このマネジャーは人を育てられる」「チーム全体のことを考えている」と評価するでしょう。

失敗を隠さず、そこから学ぶ姿勢を見せることも不可欠

 さらに、失敗からの学びを語ることも不可欠です。

 チームがすべて順調というのは、かえって不自然です。失敗もあったが、そこから学んで改善したという話のほうが、リアリティがあり信頼されます。

 私自身、こんな経験があります。新しい施策を導入したものの、思ったような成果が出なかったことがありました。そのときの報告はこうでした。

「実は、今月の第2週に大きな失敗がありました。新しく導入した午後の集中架電タイムが、思ったような成果を出せませんでした。当初、『午後も午前と同じようにやればよい』と考えていましたが、これが間違いでした。

 データを分析した結果、午後は会議で不在の人が多いことがわかりました。午前のコンタクト率が35%なのに対し、午後は20%しかありませんでした。特に、16時以降は15%まで下がっていました。

 そこで第3週からは戦略を変更し、午前中の架電比率を40%から60%に上げました。午後は、比較的コンタクト率の高い14時台に集中し、16時以降は既存顧客のフォローに充てることにしました。

 この変更により、週後半には1日のコンタクト数が改善し、結果的に月間目標を達成できました。この経験から、時間帯別の在席率データを取ることの重要性を学びました。来月からは、このデータを毎週更新し、最適な時間配分を追求していきます」
 失敗を隠さず、そこから学ぶ姿勢を見せることで、「この人は成長し続ける」という期待を持ってもらえます。そして、失敗を次の成功につなげる能力があることを示せます。 【次ページ】何よりも重要なのは「データに基づいた将来の見通し」
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