- 2026/08/01 07:10 掲載
なぜ成果が出ない…元楽天・堀内公博氏が教える、伸びるマーケターに必要な5つの資質(2/3)
【資質2】数字から逃げずに、次の一手を決められるか
PDCAの精度と回転速度を上げるもう1つの原則は、徹底的にデータドリブンで考えることです。このため、数字を見ることに拒否感がないことが強く求められます。特殊な数学的、統計的なスキルまでを求めているわけではありません。データドリブンなマーケティングにおけるマーケターの日常は、数字との対話です。ABテストの結果のデータを見ながら、その背景にあるロジックを考える。ひたすらこれを繰り返します。
現在のマーケティングはデジタルと不可分であり、徹底的にデータドリブンです。あらゆる意思決定はデータを理由・根拠としなければなりません。数字で物事を突き詰めて考える力のある人材でなければ、優れたマーケターにはなれません。
【資質3】派手な一発より、地道な改善を続けられるか
資質①「論理的に考える力があること」と資質②「数字を見ることに拒否感がないこと」は、優れたマーケターになる必要条件であり、優先順位も高い資質です。ただ、その2つを満たした人材が、本当に優れたマーケターになれるかどうかの分岐点は、3つ目の資質「まじめで、継続して努力ができること」を満たしているかどうかにあります。PDCAの精緻な高速回転を目指す上では、1つのことを、飽きることなく、コツコツ継続して努力することは、欠くことのできない資質です。どれほど論理的思考力が高く、数学的センスがある人でも、継続して努力する資質のないマーケターは大成することはありません。その意味では、最も重要な資質ともいえます。
デジタルマーケティングは、ホームランを狙うのではなく、シングルヒットと送りバントで1点ずつ着実に得点を取る野球に似ています。ホームランは、ヒットの延長線上でたまに生まれるものであって、狙うべきものではありません。ホームランを打つ誘惑に打ち勝ち、シングルヒットと送りバントで粘り強く攻撃する。そのような才能がデジタル時代のマーケターには必須なのです。
デジタルマーケティングにおいては、一か八かのギャンブルではなく、小さく生んで大きく育てる手法が求められます。それを実現する環境が整っているからです。
【資質4】失敗を直視し、成功するまでやり切れるか
結果にコミットする責任感も重要な資質です。PDCAとは、短期間で簡単に大きな成果が出る手法ではありません。その過程では失敗もつきものであり、むしろ失敗こそが重要です。人間は、放っておくと、成功に光を当て、失敗から目を背けるものです。PDCAの秘訣は、「成功の再現と失敗の再発防止」にあり、成功と失敗には同列の価値があるといえます。そのためには、失敗から目をそらさず、成功を見つけるまで改善をし続けることが必要です。
そこで重要なのが、「絶対成功するまでやる」という結果にコミットする責任感です。PDCAの精度と速度を上げるためには、失敗から逃げ出してはいけませんし、目をそらしてもいけません。失敗から学び、必ず成功にたどり着く。この姿勢がなければ、最先端のマーケティングに成功することはできません。
ただ、面接などで、この点を見極めるのは困難です。私は、面接時には、成功事例だけでなく、失敗事例も必ずセットで聞くようにしています。失敗事例から何を学び、どう挽回したか。この点を少ししつこいぐらいに聞くと、責任感を評価する情報が引き出せます。 【次ページ】完璧な人材はいない。だからこそ「弱点の補い方」が重要
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