- 2026/08/01 07:10 掲載
なぜ成果が出ない…元楽天・堀内公博氏が教える、伸びるマーケターに必要な5つの資質
一橋大学院生時代の1999年にアルバイトとして当時社員20人の楽天で働き始め、その後11年半で1万人以上に拡大する超急成長を経営の中心で体験。2002年には、楽天グループ初のマーケティング組織を1人で立ち上げ、現在に至るグループのマーケティングメソッドをゼロから構築。2012年、国内大手ゲーム会社に移り、米国シリコンバレーで、海外モバイル事業の立ち上げ責任者として約3年間にわたり活動。その後2015年から5年半にわたり、グローバルのマーケティング部門責任者として、日本発のデジタル商品の世界展開に向けたマーケティングを牽引。同期間に50年以上の歴史を誇る同社の歴代最高益を複数回実現し、累計DL数7億回を越えるモバイルタイトルの創出など、マーケティングを通じた収益性改善に大きく貢献。2020年からは、医療福祉系人材紹介の最大手企業である、トライトのCMOとして、無名ながら国内有数のデジタルマーケティング予算を持つマーケティング組織の構築・改革に取り組み、同社のIPOおよび広告宣伝費比率の大幅な改善を実現。現在は、2024年に設立した、データドリブン・コンサルティングで、東証プライム上場企業からスタートアップ企業まで幅広くマーケティングおよび経営戦略のコンサルティングを行う。
中編はこちら(※この記事は後編です)
優れたマーケターに育つ人、伸び悩む人の違い
20年以上にわたり、多くのマーケターを部下に持ち、その成長プロセスを見てきました。その経験から、優れたマーケターは育成できるものだと信じています。ただし、どんな人材でも必ず育成できるわけではありません。マーケターに限らず、プロフェッショナルな職種には特性があり、向き不向きがあるからです。採用や異動で人材を受け入れる場合、その育成責任は受け入れ側にあります。優れたマーケターへと育成するためには、必要な資質を理解することが不可欠です。強く表現すれば、可能性が低い人材は入口でスクリーニングしたほうが、長い目で見て双方にとってよい結果になります。
ここでは、デジタル時代のマーケターに必要な資質を5つ紹介します。
【資質1】センスではなく、論理で改善できるか
デジタルマーケティングの成功の大原則は、PDCAの精度と回転速度を限界まで引き上げることです。1つひとつのPDCAから論理的に何を学び、次の改善ポイントを見つけられるか。この連続により、マーケティングが洗練されていきます。ここで必要不可欠なのが論理的に考える力です。この力がない人材はマーケターとして成長できません。デジタルマーケティングにおいては、センス主導のマーケターは継続的な成功を収められません。
問題は、どの程度の論理的思考力が必要かを、数値などで明確に示すのが困難なことにあります。そこで、私のおすすめは、既存のメンバーとの比較で考えることです。たとえば、既存のメンバーの思考力に満足していれば、既存メンバーと同程度の水準を判断ラインにします。既存メンバーに満足しておらず、よりハイレベルの人材を求めるのであれば、それを判断基準にします。このように相対的に比較すれば、大きな判断ミスは起こりにくくなるはずです。
企業には、それぞれに現実的な採用力があります。自社の採用力を大幅に上回る人材を無理やり求めると、給与水準などで採用後にチームマネジメントに問題が起きたりします。そのような問題を避けるためには、現状と相対的に判断して、論理的思考力を重視しすぎて突飛な人材を採用しないようにします。 【次ページ】【資質2】数字から逃げずに、次の一手を決められるか
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