- 2026/08/18 06:40 掲載
セイコーマートはなぜ11年満足度1位?100円台油そば・駐車場で売上2倍…社長語る秘密
ライター、番組リサーチャー。テレビ番組のリサーチ・構成を経て、2016年からライターをメインに活動している。とくにローカルの飲食についてくわしく、過去に『秘密のケンミンSHOW』など複数番組を担当し、著書の『強くてうまい!ローカル飲食チェーン』(PHP研究所)など多数執筆。そのほか1,000以上の卓球記事を書いている。ハガキ職人時代は1,000以上のネタが採用され、発想力を記事に生かす。
大手に飲まれないセコマ、満足度“11年首位”の異常な強さ
ここ数十年は、ローカルコンビニにとって大淘汰の時代だった。飲食チェーンなどに比べて商品や店づくりで個性を打ち出しにくいとされるコンビニ業態で、地方のコンビニの多くが全国的な大チェーンへの統合やブランド転換、撤退を余儀なくされてきた。しかし、その中で孤高ともいえる強い存在がセイコーマートだ。2026年6月時点で、北海道においてシェア1位の1090店、さらに茨城県で92店、埼玉県でも9店を構える。
サービス産業生産性協議会の「2026年度JCSI第2回調査」で、セイコーマートはコンビニエンスストア業種の顧客満足1位となり、2016年度から11年連続の首位となった。2025年度の加盟店売上高は2,039億円で、着実な歩みを続けている。
セイコーマートは、コンビニ店内で手作りしたフードを届ける「ホットシェフ」や多彩なプライベートブランド(PB)商品、スーパーに負けない価格、北海道にローカライズされたサービスなど多くの魅力をもつ。だが、その強さの秘訣は決して商品力だけでなく、3大大手チェーンとは一線を画した「地域性を武器にした経営」にある。
100円台で油そばも…「特徴のない商品は出すな」の開発哲学
セイコーマートは、幅広いPB商品展開を成功させたコンビニの先駆けと言われ、ユニークかつ生活に根ざした品々が近年ますます話題を集め、好評を博している。たとえば今年5月には、100円台の麺シリーズで「油そば」を期間限定で出し、人気の麺料理を手軽に楽しめる機会を提供した(後日再登場予定)。
ホットシェフでは、ありそうでなかった店内調理のポテトチップス「スライスポテトスナック」を売り出し、好評を得ている。
こうした独自性あふれる商品は、どのように生まれているのか。札幌本社で、セイコーマートを運営するセコマの代表取締役社長・赤尾洋昭社長に聞いてみた。
「商品開発の人材を長く育ててきたことが、うまく回り始めたのだと思います。『特徴のない商品は出してはいけない』と社内でも話しており、『何か1つ、絶対的な特徴はあるのか』を意識しています」(赤尾社長)
セコマではマーケットの流行よりも「おのおのが作りたいものを作る」ことに重きを置いていて、それが功を奏したともいえる。
さらには、本場スペインから直輸入して店舗で揚げる「セコマチュロス」、北海道で愛飲されるガラナのエキスを加えた手ごろなエナジードリンク「VERSUS」などが客を楽しませている。 【次ページ】なぜ「北海道産」より「〇町産」なのか?地域を残す商品戦略
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