- 2026/08/07 06:10 掲載
サインは出ていた…部下に「辞めたい」と言われたら、上司が絶対にしてはいけないこと
優秀な部下が「将来」を聞き始めたら危ないワケ
1つ目のサインは、将来への不安を口にし始めることです。たとえば、「どうすれば管理職になれますか」「会社はこれからどこを目指しているのですか」といった質問です。一見すると前向きな姿勢にも見えますが、その裏では「この会社で頑張り続けても報われるのだろうか」と、不安を抱えているケースが少なくありません。優秀な人ほど、会社の将来と自分のキャリアを冷静に照らし合わせています。そして、「この会社では目指す姿に近づけない」と感じた瞬間から、静かに次の選択肢を探し始めるのです。
なぜなら、優秀な人材ほど「今の会社を離れても、自分ならやっていける」という自信を持っているからです。不満を言い続けるのではなく、より成長できる環境へと行動を移します。
こうした離職を防ぐには、会社側が「ここで働き続ける未来」を示さなければなりません。そのために会社がすべき対策は2つです。
優秀な人材を失う会社に欠けている「2つの仕組み」
それは、会社の将来像を示すことと、納得できる評価制度を整えることです。どちらも本来は経営層の役割ですが、中間管理職も「このままでは優秀な人材が辞めてしまう」と声を上げる必要があります。まず重要なのは、会社がどこへ向かうのかを社員に示すことです。経営層が今後数年間の事業方針や業績見通しを定期的に共有し、その内容を踏まえて上司と部下がキャリアについて話し合える環境をつくることが欠かせません。
全社への説明は、少なくとも半年に1回、できれば四半期ごとに行いたいところです。もちろん、将来を完璧に予測することはできません。しかし、方向性を示したうえで必要に応じて修正するのと、何も示さないまま進むのとでは、社員の安心感は大きく異なります。
もう1つ重要なのが、評価制度です。評価基準が曖昧だったり、上司の主観で昇給や昇格が決まったりする職場では、社員は「成果を出すこと」より「上司に気に入られること」を優先するようになります。優秀な人材ほど、そうした環境には長く留まりません。
評価基準は、「協調性がある」「積極性がある」といった抽象的な言葉ではなく、「3カ月で売り上げ3,000万円を達成する」のように、誰が見ても判断できる形にすることが重要です。さらに、給与テーブルや昇格条件を公開し、「何を達成すれば、どのように評価されるのか」を明確にしておけば、「正当に評価されていない」という不満も生まれにくくなります。
こうした仕組みが整っていない会社では、優秀な部下ほど将来に見切りをつけ、静かに離職の準備を始めます。では、実際に退職を決意した部下は、どのような行動の変化を見せるのでしょうか。 【次ページ】もう遅かれ早かれ…最も深刻な離職サイン
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