- 2026/08/07 06:10 掲載
サインは出ていた…部下に「辞めたい」と言われたら、上司が絶対にしてはいけないこと(2/2)
もう遅かれ早かれ…最も深刻な離職サイン
2つ目のサインは、ルールの無視です。これは最も分かりやすく、かつ最も深刻な離職のサインだと言えるでしょう。遅刻や報連相の欠如、社内ルールの無視が目立つようになった部下は、遅かれ早かれ離職していきます。本来、優秀な部下は誰よりもルールを順守しようとするはずです。そんな部下がルールを軽んじ始めるのは、この組織に居続ける意味を見出せず、もう辞めるのだから怒られても構わないという心理状態になっているからに他なりません。
会社に居続ける前提が崩れ、行動の基準が組織ではなく自分自身に移ってしまっています。この段階まで来てしまうと、引き止めは難しいでしょう。叱責や注意で態度を正そうとしても、本人の中ではすでに結論が出ています。
それでも、上司であれば注意をやめてはいけません。なぜなら、他の社員が同じようにルール違反をする恐れがあるからです。
それでも部下のモチベーションを上げてはいけないワケ
3つ目のサインは、会社・仕事への愚痴です。直接的な不満だけではなく、「モチベーションが上がらない」のような態度もこれに含みます。何気なく漏らしたとしても、離職を検討しているサインです。
優秀な社員は社内での人間関係の構築にも長けています。それなのに不満を口にするということは、先に述べた通り、自らの評価や評判を気にしなくなった証拠。
それでも、上司が部下のモチベーションを高めようとしてはいけません。モチベーションとは人に高めてもらうものではなく、自分の成長や達成感を通じて内側から生まれるものだからです。飲み会を開いたり、励ましの言葉をかけたりしても、根本的な解決にはなりません。
上司がすべきは、明確な目標を与えて仕事を任せ、口出しをしないこと。ただし、業務を遂行する上で障害になりそうなものや、分からないことは事前に取り除いてあげるべきです。
「辞めたい」と言われたら、上司が絶対にしてはいけないこと
部下から「辞めたい」と相談されたとき、上司の対応次第で組織の信頼は大きく左右されます。まず大切なのは、理由をきちんと聞くこと。原因を取り除き、離職を思いとどまらせることができたならば、それに越したことはありません。ただし、ここで絶対にやってはいけないことがあります。それは、その人を引き留めたいがために、特別扱いすることです。特定の人のためだけにルールを変えたり、例外的な条件を提示したりする行為は、組織全体を壊します。
何かを変えるのであれば、必ず仕組みとして変えるべきです。全社員に開示し、全体に適用する。その姿勢がなければ、優秀な人材を守るどころか、残っている社員の不信感を招くだけです。
また、面談の場では、ここで出た要望がすべて実現するわけではないことも、きちんと伝える必要があります。会社は個人最適ではなく、全体最適で動く組織であり、その前提を共有せずに期待だけを持たせることは、かえって不誠実と言えるでしょう。
以上、優秀な部下が辞める前に見せる3つの言動について見てきました。離職には、防ぐべき離職と、起きても仕方のない離職があります。会社の将来像と評価制度を示した上で、それでも納得せずにルールを守らない人が辞めるのであれば、その離職は過度に恐れる必要はありません。
本当に守るべきなのは、静かにサインを出しながらも、最後まで仕事に向き合っている優秀な人材です。そのサインを見逃さないことこそが、上司に求められる最も重要な役割なのです。
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