- 2026/08/17 11:10 掲載
アンソロピックCEOが警鐘、反発が広がるAIの信頼回復には「実績が必要」
発端となったのは、投資家のギャビン・ベーカー氏による批判だ。ベーカー氏はAll-In PodcastとXで、アモデイ氏がAIの危険性を繰り返し警告してきたことが、米国でAI、とりわけデータセンターへの反発を強める一因になったと主張。AI業界について、より前向きに発信すべきだとの考えを示した。アモデイ氏はAll-In Podcastに出演して反論したのではなく、この批判を受けて自身のXで反論を展開した。
アモデイ氏は、自身の発信がリスクに偏っているとの見方を否定した。これまでの発信はリスクと利益を「ほぼ同程度」に扱ってきたと説明。2024年のエッセー「Machines of Loving Grace」では、AIが生物学や健康、経済発展などを大きく前進させる可能性を論じていた。
一方、AIに対する世論が否定的になっていること自体は「大きな問題」だと認めた。その原因について、AI企業の経営者がリスクを警告したためだという見方には同意せず、人々が企業や政府、テクノロジー業界を信用していないことが根底にあると指摘。こうした不信の原因は「数十年前までさかのぼる」とし、AIへの反発はその最新の表れだとの認識を示した。
アモデイ氏はむしろ、AI企業に対する最も的確な批判は「世界に利益をもたらすという大きな約束を、まだ実現できていないことだ」とした。AIががんを治療すると語ること自体は、もはや人々を期待させるより「決まり文句」に近く、世論を変えるには実際の成果を出す必要があるとの考えだ。
こうした不信感は調査にも表れている。米ピュー・リサーチ・センターが2026年2月17~23日に米国成人5119人を対象に実施した調査では、63%がAIの進歩を「速すぎる」と回答。59%が米企業によるAIの責任ある開発・利用について「あまり、またはまったく自信がない」と回答した。米政府がAIを効果的に規制できることへの信頼が低い人も67%に達した。
アモデイ氏は規制についても指摘する。規制なしでAIを広く普及させるか、規制によって一部企業に力を集中させるかという二者択一は「誤った選択肢」だと反論した。適切なルールによってサイバー、生物、AIの制御に関するリスクに対応しながら、最先端AI企業の力を制度的に制約し、オープンウェイトモデルの余地を残すことは同時に可能だとの考えを示している。
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