- 2026/10/14 07:10 掲載
マッキンゼーが名指し、日本が勝てる“5つの領域”…未来は「極めて明るい」ワケ(3/4)
1000人を1週間集中研修…人材投資の“本当の狙い”
そのために同社は、一般企業ではまずやらないような人材への投資を行っている。たとえば、同社は毎年、イギリスのケンブリッジに世界中から1000人のマネージャーと250名の講師を集め、1週間にわたって集中的なトレーニングを実施する。そこで行われるのは次の3つだ。
- (1)スキルとケイパビリティの向上支援
- (2)グローバルネットワークの構築
- (3)「自分たちは世界規模のファームの一員である」という実感と結束づくり
もちろん、これは同社の取り組みの一部にすぎない。その他にも、通常の企業ならけっして行わないような人材への投資を行っているという。
「ただし、我々が人材に投資する目的は利益の最大化ではありません。我々が目指しているのは次の世代を育てることであり、『自分のときよりも家(=組織)を良い状態にして引き継ぐ』ことです。それが我々の哲学であり、社員にも大切にしてもらいたい価値観なのです」(アレックス氏)
社員は「スチュワード」…日本企業と重なる“ある哲学”
続けてアレックス氏は、同社の考え方は日本企業と似ていると、次のように述べる。「大切なことは個人を過剰に前面に出すことではなく、組織を継続させることです。我々は従業員を一定の期間組織を預かる『スチュワード(steward:執事、財産管理人)』と捉えています。これは、優れた日本企業にも通じる哲学だと思います。短期的な利益を目的とするのではなく、組織そのものの継続と発展を最優先する考え方ですね」(アレックス氏)
そしてアレックス氏は「ひとつひとつは小さなことかもしれませんが、こうした“文化の違い”こそが大きな差を生むのです」と述べる。
では、その哲学を持つマッキンゼーは、いまの日本をどう見ているのか。工藤氏とアレックス氏の話からは、日本企業が世界で強みを発揮できる“5つの領域”が浮かび上がってくる。 【次ページ】日本が勝てる領域(1)(2):量子センシングと光電融合
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