- 2026/09/22 07:10 掲載
人気すぎて「販売中止」「ガチャ活疲れ」も…なぜ大人が熱狂?カプセルトイ市場に異変
連載:ヒットの現在地
1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月~は東京拠点。関連サイトはこちら。
コロナ禍に「カプセルトイ専門店」が急増したワケ
2025年度のカプセルトイ市場規模は、前年比39%増の約1,960億円だった(製造元出荷ベース、日本カプセルトイ協会調べ)。2022年は約720億円で、4年で約2.7倍に急増した。全国のカプセルトイ専門店数は917にのぼる(2026年1月末時点、日本カプセルトイ協会調べ)。日本カプセルトイ協会では、現在のカプセルトイブームを「第5次」と捉えている。第1次は「キン肉マン消しゴム」が全国的に大ヒットした1980年代前半、第2次はフルカラー塗装された製品が主流になり、バンダイの「SDガンダム」などが人気を得た1990年代初頭。
第3次は、シリーズ累計で2000万個以上が売れた「コップのフチ子」が誕生した2010年代初頭。少子化が進むなか、大人の女性をターゲットにした製品がメガヒットとなった。続く第4次は、インバウンドブームにより空港にカプセルトイ売り場が設置され始めた2018年頃。そして、今も継続中の第5次は2020年頃に始まった。
「無人販売のカプセルトイ専門店は、コロナ禍の需要にまさにハマりました。テナントの退店が続いたショッピングモールから、私たちのような販売業者にカプセルトイの設置依頼が急増したのです。一定の広さを埋めるために数百面を集めた『専門店』として営業すると、想定以上に売り上げが伸びました。この流れに乗って製造メーカーもこぞってカプセルトイ市場に参入し、流行が広がっていきました」(都築氏)
専門店の増加に伴い、かつては10社未満だったカプセルトイの製造メーカーも今では約70社に拡大。月間約800種類、毎日25~30の新商品が発売されるという。都築氏が経営するドリームカプセルでは、8月下旬から毎週のように新店舗がオープンしている。名古屋を拠点に西日本を中心に展開している同社では、店舗数が約90に拡大した。
500~1000人が殺到…「ガチャ専門店」で何が起きている?
駅や空港、ショッピングモール、路面店に加え、家電量販店や書店などにも数百面を集めたカプセルトイ売り場が続々と誕生している。ヨドバシカメラでも2020年以降に、大型店舗を中心に増台を実施。今年6月末に開業した「ヨドバシカメラ マルチメディア池袋」では、約3000面を集めた大規模な売り場を展開する。同店の担当者によると、オープン初日はフロア全体に人がごった返し、両替機やレジに大行列ができたという。その後も一定の集客力を維持している。
「大行列は、もはやめずらしくありません。開業日は品切れを起こしやすい人気商品の在庫もそろうため、500~1000人が殺到してしまいます。一部店舗では事前抽選にしないと安全に営業できないほどです」と都築氏は現状を明かした。
このカプセルトイ人気をけん引しているのが、「平成1桁生まれ」の20代後半から30代半ばの女性たちだ。大人がガチャガチャを楽しむ文化は以前からあるが、なぜこれほど熱狂的なブームとなったのか。 【次ページ】【現地潜入】なぜ“大人”が、これほど熱狂するのか
コンテンツ・エンタメ・文化芸能・スポーツのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR