富士通では、1998年から、営業事務の効率化、標準化を目指して、インサイドセールス業務を独立させる取り組みを進めていた。その結果、現在では、同制度導入前と比較し、営業自身が行う事務処理時間を4分の1に削減。営業本来の活動である顧客訪問や提案活動にかける時間が増加したという。

　また、同制度の導入により、適正な営業事務プロセスを担保することで、内部統制の強化にもつながったとしている。

　今回、このインサイドセールス部門を分社化することで、シェアードサービスセンターとして営業機能を持つ富士通グループ各社へ展開するとともに、将来的には外部の顧客向けに営業支援業務サービスの提供を目指すという。

　また、新会社では、インサイドセールス業務に特化した事業会社である特性を生かして、業務の繁閑に合わせた柔軟な働き方や在宅勤務制度などをこれまで以上に思い切って活用し、介護や育児などのさまざまな事情を持つ従業員に対応した多様な働き方を実現することで、富士通グループのダイバーシティのモデルケースの構築を目指す。