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  • 2016/03/24

新商業施設ニュウマン(NEWoMan)がオープン、新宿の新しい風となるか

新宿駅の「新南エリア」にルミネによる複合商業施設「ニュウマン」が3月25日と4月15日の2段階に分けてオープンする。「新南エリア」とは新宿駅の甲州街道より南の再開発エリアのこと。近頃、『新宿駅はなぜ1日364万人をさばけるのか』(SB新書)を出版した建築士の田村圭介が、この新宿の新しい顔「ニュウマン(NEWoMan)」の内覧会に潜入。建築士の視点で、その様子をレポートしてもらった。


女性が主役、というコンセプト

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NEWoMan内覧会案内の看板

 甲州街道からメインエントランスへ入ろうとしたら、こちらからです、と通されたのが、高島屋タイムズスクエアの線路脇のペデストリアンウッドデッキだ。内覧会に入るために電車と並びながらの長蛇の列。人々の関心の高さがうかがえる。

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長蛇の列ができていた

 溢れる来訪者の受け皿に、ライバルとなるお隣さまの場所をお借りして、ご挨拶といったところか。並びながら「バスタ新宿」が改めて線路の上に建っている立地のすごさを再認識する。

 甲州街道からのメインエントランスの向かいは、JRミライナタワー改札。ニュウマンの施設の特徴は「街として感じられる一体的な環境意匠」。確かに駅のコンコースから「ニュウマン」へと木調の天井が続いている。駅コンコースが室内のような温かい感覚。デザインコンセプトはシナトの大野力氏が手がけた。

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JRミライナタワー改札

 入るとまずはエントランスにルミネの新井良亮社長がじきじきにお出迎え。ご挨拶すると、「『ニュウマン』は新しい女性の場所。そして新宿には新しい知恵が宿る」とのこと。

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ルミネの新井良亮社長

 そういえばNEWとManの間に「o」がある。oを入れるとWomanが現れる。だからカタカナ表記も「ニューマン」でなくあえて「ニュウマン」。女性が主役、というコンセプトを伝えるロゴだ。

 でも最後に新井社長がひと言、「もちろん、男性のことも考えていますよ」とのこと。NEWは新宿という場所の「新(new)」もかけているそうだ。

通路とお店の境界を曖昧にデザイン

 社長が直々にエントランスにいるのは内覧会だけだろうが、「ニュウマン」のエントランスでは、シャネルの豪華なコスメとフレグランスが出迎えてくれる。館内全体のイメージである木調と淡いベージュカラーの中で、シャネルの黒が光っている。これが、ニュウマン全体を引き締めている。今までのルミネとは何かが違う。

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シャネルが出迎えてくれる

 内観はシームレスでありながら、ゆるくお店が区切られている。通路なのか、お店なのかその境界を曖昧にデザインしているようだ。お店同士の境界は「透け」を意識し、通路と店の境界の作り方も館内約100店舗に対して100通りある印象だが、うるさくはなく、豊かなそれら境界のアイデアを見ていると飽きない。

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通路とお店の境界が敢えて曖昧にされている

 普通は手薄になるエレベーター前の空間にまでほどこしがある。一体感を持ちながら微妙な差を作っているのは回遊していて心地よい。流れるようでいて、とどまれるような通路とお店の関係作りに成功している。

 迷路的でありながら、先へ先へと導かれる動線。行き止まりかなと思い、奥へ行くと下へ行くエスカレーターがあって、ちゃんと通りぬけができる立体的な動線作り。1階のお店はできるだけガラスを使用し街との一体感を作っている。歩いていると街の通りを歩いている感覚。

 1階には「サードウェーブコーヒー」として人気の「ブルーボトルコーヒー」がテナントを構える。せわしない新宿駅でゆっくりコーヒーが出来上がるのを見ながら待つ時間は、都会の中での贅沢なひとときだろう。ステンレスヘアライン仕上げのカウンター天板が低いのは、外の街との一体感を生み出している。街との距離感、コーヒーの作り手との距離感がよい。階は香りが充満している。

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コーヒー業界のアップルと呼ばれる「ブルーボトルコーヒー」も新宿に初出店する

エントランスは特別な存在

 今回、案内していただいたのはコンプリートワークスの木村和男氏。販売教育のコンサルをされていて、書籍『すごい売り方』の著者でもある。

 1階のエントランスを入ったショーウィンドー。真っ白な岩に白い鹿が凛と立っているだけ。淡い色のついた光が当たっている。肝心のディスプレイの衣服や商品がない。

 木村さんいわく「エントランスはニュウマンのイメージを作り出さなければならない。ここでショッピングをするという、特別な場所づくりがこれからは大事」。木村さんは多くの館内デザインのアドバイスも行っている。近くからよく見ればこの鹿、白いファーをまとっている。そんな細かさが「ニュウマン」のラグジュアリー感、本物感を演出する。

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1階のエントランスを入ったところにあるショーウィンドー

 上階へいく。3階のサロン アダム エ ロペ。「ファッションと同じくらい食べることが好きな人へ」がここのコンセプトだ。半階上ったところにビュッフェやティーを楽しめるカフェがある。商業施設といえば、各フロアを垂直に積んだだけのビルになる中、これは空間的なアクセントとなっている。ファッションとフードの融合という粋な計らいだ。

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サロン アダム エ ロペ

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4階から外のテラスに出たところ
 4階から外のテラスに出る。建物の周りを巻くような回遊テラスから、ビルとビルの隙間に甲州街道陸橋を渡る車や人々が見える。新宿のど真ん中の線路の上に構えたこの建物だからゆえに楽しむことができる都市の絶景の数々。ビルが作り出す谷地形の先に見えてくる景色が不思議だ。眼下を走る電車の音が聞こえてくる。

 物販店と飲食店の構成比が50対50であるのがニュウマンの特徴で、要所要所に飲食店が配置されている。「建築的散歩」をしながら、外部階段を上っていくと6階におしゃれなレストランROSEMARY`Sが現れた。

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物販と飲食の構成比はおよそ半々になっている

 テラス席は西口の超高層ビル群を緑越しに借景している。この構図は借景の教科書ともいえる京都の現代版。手前に「バスタ新宿」4階の高速バス乗り場が見える。1日1600台のバスが発着するという。単純計算で1分に1台だ。「ニュウマン」はこの「バスタ新宿」のすぐ隣にある。

 5階には認定保育所があった。駅に直結しているから便利だ。働く女性をバックアップする。そして向かいには多目的ホールのLUMINE0。シャネルによるフランスを代表する漫画家エンキ・ビラルの展覧会が行われていた。

 「ニュウマン」は新宿駅の線路上に建つという独特な敷地の魅力を最大限に引き出した新しい場所と言えるだろう。「バスタ新宿」のオープンは4月4日。また新しい新宿と出会えそうだ。
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