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  • 2019/01/18

RPA導入・運用の基礎、選定基準や事例、プロジェクト推進のポイントを解説

RPAツールの選定や適用業務の選定に悩んでいる人は多い。PRA領域の主要製品を扱い、多種多様な業種の企業に対し、さまざまな規模のロボットの導入コンサルティングを行っているビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(BTC)。事例を通して得たツールや業務の選定、また導入プロジェクトの進め方などについて、執行役員の湯川政延氏が解説を行った。

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RPAを導入・運用する上での基礎を、4つの導入事例などをもとに紐解く
(©Tatyana - Fotolia)


RPAツールを選定する3つのポイント

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ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング
執行役員
湯川 政延氏
 今やさまざまなRPAツールが登場している。これらRPAツールは大きく2つに大別できる。

 一つはデスクトップ型。クライアントPCにインストールすれば、それ単独で動かすことができるというもの。したがって環境構築が容易というメリットがある。

 もう一つはサーバ型。サーバにインストールし、リソースPCをぶら下げる形で実行する。サーバ、ネットワークを構築する必要があるため、情報システム部門の参画が必要になる。

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RPAツールは「デスクトップ型」「サーバ型」に2分される

 ではどのように選定していけばよいか。ポイントは3つある。

 第一は技術的適合性。「RPAによる業務自動化によって操作の対象となるシステムを、そのRPAの導入ツールで無理なく操作できるかをチェックすること」と湯川氏は説明する。つまり、Webシステムがメインか、基幹システムがメインになるのか、メインフレームやAS400など環境で操作するのか、シンクライアントがあるのかなど、これらの条件によってRPAツールの操作や開発のしやすさが変わってくるためだ。「PoCなどの期間に、RPAツールと社内システムが相性を調べておくことが重要になる」と湯川氏は説明する。

 第二のポイントはプロジェクトの進め方と調達的側面。「PoCか、本格展開か。導入のスタイルとして部門ごとに導入するのか、全社的に導入するのか。このようなプロジェクトの進め方によっても変わってくる。それに合わせるだけではなく、ライセンス体系や価格、RPAの導入エンジニアの調達のしやすさなど考慮に入れる必要がある」と湯川氏。

 第三のポイントは構築フェーズから内製化を目指すのであれば、そのための必要条件を考えることだ。たとえば開発画面の扱いやすさ、日本語への対応、プログラミング言語の知識の有無に加え、開発環境・実行環境の構築が容易か、自動レコーディング機能、業務フローと操作オブジェクトを分けて管理できるかなどについて考えるのである。湯川氏は「会社の文化やITリテラシーに合わせて、RPAツールのどういったポイントを重要視するのか、の取捨選択が必要になる」と語る。

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RPAツール選定のポイント

RPA導入&運用のコツを4つの事例で紹介

 具体的な事例についても4つ紹介された。

事例1:100以上の事務作業をUiPathで自動化
 「UiPath(注1)」を導入し、請求金額のチェックをはじめとする数10~100以上の一般的な管理・営業の事務作業を順次自動化を行ったという事例。SAPやSalesforceなどにシステムについては、各ロボットの共通部品化も進めたという。リリース後のロボットの運用サポートも、そのまま同じRPA導入チームで対応しているという。

「各業務を順次ロボット化していくプロジェクトでは、1つのロボットをいかにスピーディにリリースしていくか、そして新規開発と運用サポートの工数割合が重要になる。そのためアジャイル型の進め方を推奨している」(湯川氏)

注1:UiPath:UIPath社が提供するRPAツール。一つの開発ツールにて、数千のビジネスオペレーションに対応した、ワークフローを作成する。

事例2:受発注業務の入力にBlue Prismを適用、標準化
 全社的な受注・発注業務の基幹システムの入力部分に、「Blue Prism」(注2)を適用した事例。まずは業務ヒアリングを行い、現状に即した形での業務整理・標準化。さらにロボットが止まらないように例外処理などもしっかり実装したという。処理の完了、エラー内容など業務担当者へのメール通知を充実させることで、誰が使ってもわかりやすいようにユーザビリティも重視。

「このように全社業務の自動化では業務整理・標準化とエラー発生時のリカバリー対応をしっかり設計することが重要だ」(湯川氏)

注2:Blue Prism:Blue Prism社が提供するRPAツール。IT部門のガバナンスやセキュリティ方針に則したロボット運用を推進する。

事例3:申請受付業務にBizRobo!×ScanRobo!
 かなり大きい工数がかかっていた申請受付業務にBizRobo!×ScanRobo!(注3)を導入した事例。まず帳票パターンを整理して、OCRでデータ化の精度を高く見込める帳票フォーマットの選定を行った。

 その際の注意ポイントとして「OCR技術が定型的な帳票であれば識字率100%だが、業務で使われている帳票は定型ではないため、100%の識字率を求めないこと」と湯川氏は語る。チェック・訂正の負荷を低減できたため、チェック担当者を派遣社員に変更するなど、業務効率化を実現できたという。

「業務量が多かったり、事務代行やコールセンターなど多人数で行っている業務は効果が出やすいが、インテグレーションにはOCRの知識など先生の高い技術・視点が必要になる」(湯川氏)

注3:BizRobo!×ScanRobo!:BizRoboは、RPAテクノロジーズが提供するRPサービス。ホワイトカラーの生産性を向上させるため、ソフトウェアロボットを作成するRPAソフトウェアのほか、導入・運用するサービスなども提供する。ScanRoboは、同社の紙処理業務代行ソリューション。

事例4:内製による本格導入を行うためのPoC事例
 内製による本格導入をおこなうために、PoCによる複数ツールを比較。機能性、信頼性、およびサポート面、コストといったツール性能以外の5つの観点からツールを評価。基本的な操作を実装して検証を実施。RPA化の対象業務の一覧の開発難易度をマッピングすることで、内製可能な業務の選定を行ったという。

「基本的なツールの評価のポイントと、メンバーの開発ケイパビリティを照らし合わせ、最終的な評価軸を定めることが重要だ」(湯川氏)

【次ページ】フェーズ別・RPAプロジェクトの勘所

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