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  • 2019/06/26 掲載

マイクロソフトらがついにKubernetes上のサービスメッシュAPI標準化へ動く

Service Mesh Interface発表

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Kubernetes上で提供されるサービスメッシュのAPIや基本的な機能の標準仕様となる「Service Mesh Interface」(SMI)を、マイクロソフトやHashiCorpら共同で発表しました。

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

新野淳一(本記事は「Publickey」より転載)

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。


 発表はスペインのバルセロナで開催されたKubeCon+CloudNativeCon Europe 2019の基調講演でも行われ、多くのベンダが参加していることも紹介されました。


 現在、サービスメッシュを提供するソフトウェアはそれぞれAPIや機能などが異なっているため、サービスメッシュを利用するアプリケーションは、特定のサービスメッシュソフトウェアに依存したものにならざるを得ません。

 SMIではサービスメッシュが提供する基本的な機能とAPIが標準として策定されるため、サービスメッシュに対する一定のポータビリティの実現が期待されます。

サービスメッシュとはアプリケーションレベルでの便利機能を提供する

 Kubernetesは、多数のDockerコンテナをクラスタ化する際の管理機能を提供するオーケストレーションツールとして事実上の標準となりました。

 具体的には、コンテナのクラスタへの割り当てや死活管理、スケーラビリティの提供など、コンテナを用いた分散アプリケーション基盤としての基本的な機能をKubernetesは提供してくれます。

 その基盤の上で分散アプリケーションを構築しようとした場合、アプリケーションを構成するさまざまなサービス間の認証や通信の暗号化によるセキュリティの実現、サービスのモニタリングやログ収集などの運用管理に必要な機能など、分散アプリケーションに共通して求められるさまざまな機能があります。

 もちろんアプリケーションが個々にこうした機能を実現してもいいのですが、共通する機能なのであればそれを集約し、共通サービスとして分散アプリケーションに組み込んだ方が、開発効率の点でも、それぞれの機能の成熟度の点でも有利となるでしょう。

 この分散アプリケーションのレベルで共通する機能を提供するのが「Service Mesh」(サービスメッシュ)です。代表的なものとしてオープンソースで開発されているIstioやHashiCorpのConsulなどがあります。

 そして、これまでサービスメッシュを提供するソフトウェアごとに独自に定義されていたAPIや基本機能などの共通化をはかろうとしたのが、今回発表された「Service Mesh Interface」(SMI)です。

【次ページ】 SMIの策定内容

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