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  • 2022/06/14 掲載

オンボーディングとは何か? 離職率30%企業のCEOが1/10にした新人活躍13の具体策

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オンボーディングとは、新卒や中途などの新しい社員を組織になじませ、持っている力を早期に発揮してもらいつつ、長く活躍してもらう「戦力化」と「定着」を行うための受け入れプロセスのことです。日本でもITエンジニアをはじめ、転職が当たり前になってきました。新しく採用した人材がすぐに活躍するか否かは、企業の大小を問わず大きなテーマといえるでしょう。ここでは、事業成長に合わせ大量採用するも離職率30%に達し、数年間の試行錯誤の末、自社のオンボーディングを確立し、離職率を10分の1まで減少させることに成功したmanebi 代表取締役CEO 田島 智也氏が自身の経験を交えつつ、「オンボーディング」の基礎から具体的な対応策について解説します。

執筆:manebi 代表取締役CEO 田島 智也

執筆:manebi 代表取締役CEO 田島 智也

2013年manebiを創業、代表取締役CEOに就任。
オンライン研修プラットフォーム「playse.(プレース)」と人材派遣業界特化eラーニング「派遣のミカタ」の事業をメインに提供。パッションリーダーズアワード2016準大賞を受賞。ダイヤモンド社「ザ・ファーストカンパニー2017」の30社に選出。日経BP社「続 日本のベストベンチャー15社」に選出。事業成長に合わせ大量採用するも離職率30%に。数年間の試行錯誤の末、自社独自のオンボーディングを確立し、離職率を10分の1まで減少させる。

株式会社manebi
世界縁満を掲げるHEART-TECH COMPANY

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日本企業は中途採用社員の受け入れ体制が不十分なことが多い
(Photo/Getty Images)

オンボーディングとは何か? その重要性

 オンボーディングとは、新卒や中途などの新しい社員を組織になじませ、持っている力を早期に発揮してもらいつつ、長く活躍してもらう、「戦力化」と「定着」を行うための受け入れプロセスのことです。

 これがしっかりとできている企業とそうでない企業とでは、モチベーションやその企業へのエンゲージメントに大きな差が生まれることが分かっています。実際、米調査会社のBrandon Hall Groupによれば、適切なオンボーディングプログラムは、従業員の定着率を82%も向上するというデータが出ています

 しかし、あまり転職が一般的ではなかった日本ではオンボーディングの重要性がまだあまり浸透していません。オンボーディングという言葉もあまり知られておらず、企業としての取り組みも十分とは言えないのが実情です。

 多くの企業が新卒には手厚い研修を用意しても、中途社員には簡単な事務連絡や歓迎会だけで受け入れ業務を終わらせています。それでは、よほど適応能力がある人以外は、組織になじむことは厳しいでしょう。

 労働人口が減少し、人手不足が深刻化する中、せっかく入社してくれた社員に、すぐに、そして長期で活躍してもらうためにもオンボーディングは今後ますます重要になっていくと考えられます。

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今後はシニアやベテラン社員の転職も当たり前になりそうだ
(Photo/Getty Images)

新入社員「即戦力化」のための具体的な取り組み方法

 ではオンボーディングで何をすればいいのか。いくつか具体的な取り組み施策を紹介します。

1.人脈形成をサポートする
 新しいメンバーが、コミュニティーに参加する時に最も不安に感じるのは「人間関係の構築」です。仲良く話せる仲間ができるか、嫌われたり、浮いたりしないかという不安は、どんな転職者も抱くものです。

 特に昨今はオンラインでの業務が当たり前になり、人脈形成をしづらくなっているのでなおさらです。すれ違ってあいさつをすることもなければ、食事に一緒に行く機会もない。さらには、一緒に働いている人の顔すら知らないというケースもあるそうです。

 しかし、こうした状況でも人脈形成のサポートを実施している企業は少ないのではないでしょうか。「一社会人として、人脈は自分でつくるべき」という考えはあるかもしれませんが、少なくとも最初のきっかけづくりは会社が仕組み化して整えなければなりません。

 では、何をすればいいのでしょうか。オンボーディングが進んでいる企業は、交流会や1on1の機会を数多く設けることで対応しているようです。「同年代社員」や「他部署社員」など、あらゆるバラエティーの既存社員と、交流会や1on1などで話す機会を与えて、仲間づくりをサポートしています。

 新入社員は、入社初期に気心が知れたメンバーができると、緊張やストレスが低下して、会社へのエンゲージメントが高まります。また、仕事で必要な情報を得られる機会が増えて、成果も出しやすくなるでしょう。

具体的な対応策
  • (1)定期的な部内交流会の開催
  • (2)上司との定期的な1on1
  • (3)メンター制度の創設
  • (4)新入社員同士のコミュニケーションの場

2.自社の存在意義と経営状況を伝える
 会社側から適切な情報を提供することもオンボーディングでは重要になってきます。たとえば「組織の存在意義」や、「現在の経営状況」を伝えます。それによって新入社員ははじめて「この組織で自分が何をすべきか」という答えが明確になるのです。

 「組織の存在意義」については、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)などをテキストでまとめて配ったり、パワーポイントのスライドで共有したりする企業が多く、さらにオンボーディングが進んでいる企業では、動画も利用しています。

 最も有効なのは、社長や会長クラスから、新入社員に直接訴えかけるような動画をつくることでしょう。トップから直接、会社の存在意義を説明した動画を見せることで、モチベーションを高めることができるのです。

 また、「現在の経営状況」を正確に伝えることも同様に大切です。会社の中長期の計画や財務状況などを共有することで、新入社員は会社のこれからを自分ごと化して考えられるようになります。

具体的な対応策
  • (5)ミッション・ビジョン・バリューの資料を共有
  • (6)社長や会長からのメッセージ動画の作成
  • (7)会社の「現在の経営状況」をわかりやすく伝える資料を用意する

【次ページ】短期目標を設定し、達成まで伴走する

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