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  • 2022/08/18 掲載

DevOpsを成功に導く方法、採用と拡張の3つの「最重要課題」とは--ガートナーが指南

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企業のシステム開発で「DevOps」が広く導入されつつあるが、うまくいっている企業とそうでない企業があるのではないだろうか。DevOpsが本来持つ意味や、その導入に必要なことが理解されないまま形だけ取り入れても、失敗に終わりかねない。この記事では、ガートナーのバイスプレジデント,アナリスト、ビル・ホルツ(Bill Holz)氏が、DevOpsとはそもそも何なのか、アジャイル開発成功の鍵、DevOpsプラクティスをソフトウェア開発ライフサイクル組み込む方法について解説する。

執筆:畑邊 康浩

執筆:畑邊 康浩

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DevOpsの活動のパフォーマンス。頻繁なデリバリーだけでは真の目的は達成できない
(出典:Gartner(2022年6月))

DevOpsはビジネス成果にフォーカスしてこそ意味がある

 DevOpsとは開発(Development)と運用(Operations)を組み合わせた造語で、開発担当と運用担当が連携・協力することを指す。これに対して、ホルツ氏は、ガートナーによるDevOpsの定義を「アジャイル開発手法、コラボレーション、自動化を活用して顧客価値を提供する、ビジネス主導のアプローチ」と紹介した。

 DevOpsの導入を成功に導くために目指すべきは、価値あるビジネス成果だ。DevOpsが成熟してリリースの頻度が上がっても、ビジネス成果を生み出せなければ意味がない。DevOpsチームは、(社内外の)顧客にとって価値あるビジネスパートナーかつ共創するパートナーとなる必要がある。

「DevOpsは役割や肩書きではなく、目標や目的でもない。組織やプロダクトの目標や目的を達成するために利用されるプラクティスの集合体がDevOpsなのです」(ホルツ氏)

 開発チームと運用チームをまとめる手法として2009年から始まったDevOpsは、今やプロダクトの構築やサポートに関わる全ての人を含む概念になった。「誰もが参加できるDevOpsでは、何よりもまず人、次にプロセス、そして最後にツールが重要となる」とホルツ氏は説明する。

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前図の調査による目標に対するDevOps活動のパフォーマンス評価
(出典:Gartner(2022年6月))


ビジネス成果を目指す組織文化への変革

 まずは「人」、すなわち組織とその文化が重要となる。そもそもなぜDevOpsが生まれたかというと、組織文化や組織構造の問題を抱えていたからだ。

 開発チームには常により多くの機能をより頻繁にデリバリーすることを求められ、運用チームにはビジネスの保護とリスクの抑制にじっくり取り組むことが求められてきた。これでは、両者に与えられた目的やインセンティブは別の方向を向いているため、プロダクトや組織の目標を達成するのはまず不可能だ。

 このような不整合は、不必要な摩擦と機能不全を引き起こす。従って、構造と仕組みを変えなくてはならない。リスクを減らしつつ組織の安全性を保ちながら、より頻繁に価値をデリバリーするために、開発と運用が協力して全員が責任を負い、1つのチームとして働けるよう調整する必要がある。

 メンバーの賛同が得にくい場合は、それぞれに与えられているインセンティブが何かを考えることがポイントだ。また、個人のパフォーマンスで人を評価するのを止め、チーム、プロダクトまたは組織単位でパフォーマンスを評価することが望ましい。チームが最大の力を発揮できるようにインセンティブを調整するのがリーダーのすべきことだ。

「必要な組織改革を怠ると、いずれ失敗します。DevOpsを成功させるには、疎結合でありながら高度に凝集されたチームからなる健全なエコシステムが必要です。万能な一手はありません。DevOpsチームは組織とプロダクトのニーズをサポートし、バリューストリームを実現できるよう編成します」(ホルツ氏)

【次ページ】ゼネラル・スペシャリスト育成と組織的な学習の必要性

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