• 2024/04/27 掲載

実は「ラテン語だらけ」のディズニー、超人気「あのアトラクション」に潜む銘文とは?(2/2)

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シェイクスピアとのある「つながり」

 これはピストルという登場人物が、お金をなかなか貸さない相手に放った台詞です。日本語訳では「では、この剣にもの言わせ、貝の如くに閉ざしたる世間の口をこじあけて、真珠を頂戴するのみだ(小田島雄志訳)」となっています。

 お金を借りたいピストルにとって貝を開けるというのは目的の途中段階にすぎません。最終目的はお金自体を手に入れることであり、英文中のoysterは「牡蠣」ではなく真珠を生み出す「アコヤガイ」と解釈した方が自然であることが分かります。

 実際、英語のoysterやラテン語のostreaは、「牡蠣」だけでなく多くの種類の貝を指します。

ディズニーならではの「細やかさ」

 ラテン語文に戻りましょう。つまりMUNDUS MEA OSTREA ESTは「世界は私のアコヤガイである」と訳す方が好ましいと言えます。

 なお、これは直訳です。英語圏では“The world's mine oyster”は、シェイクスピアの原典からそういった意味が読み解けるように、「世界は自分のものだ」という意味になります。世界の遺物をコレクションする富豪であるハイタワー三世らしい言葉です(この英語のフレーズは広く知られており、最近ではLE SSERAFIMという韓国のグループが「The World Is My Oyster」という曲を出しています)。

 アトラクションの外壁にある一装飾に、英文学とからめたラテン語を書く細やかさには、さすが東京ディズニーリゾートだと感じさせられます。

※本記事は『世界はラテン語でできている』(SBクリエイティブ刊)を再構成したものです。

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