• 2026/01/29 掲載

「会社で評価されません…」仕事ができる人はどう答える?「メタ認知力」クイズに挑戦(2/3)

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 まずは、自分の行動や思考を第三者の視点で客観的に観察してみることです。自分が思っていることと、他人が見ていることの「差」を探るのです。

 今回のケースで言えば、締め切りを守っている自分と、「もう少し早く」と言う上司。与えられた仕事をこなしている自分と、「もっと自主性を持ってほしい」と求める上司。ここに「ズレ」があるという事実に、まず気づくことが第一歩です。このズレに気づかなければ、いつまで経っても議論は平行線のままです。

 次に、その原因を分析します。それぞれの状況について「なぜ」を掘り下げていくのです。たとえば、「なぜ、私は言われた期日を守っているのに、上司は『もう少し早く』と言うのだろうか」と、自分に問いかけてみましょう。これを3回ほど繰り返してみます。

 すると、「上司は、個々のタスクの締め切りよりも、プロジェクト全体としてなるべく早く、余裕を持って進めることを重視しているのかもしれない」「自分が早く成果を出せば、次のタスクに移れるし、上司からフィードバックをもらって、より良いものにブラッシュアップできるかもしれない」といった、上司が期待していることや考えていることが見えてきます。

 このように「なぜ」を繰り返すことで、自分と上司の認識のズレが明確になります。

 自分は「仕事を期限内に終わらせているから問題ない」と思っている。しかし、上司は「余裕を持って終わらせているのだから、もっと早く次の仕事に取りかかってほしい」と期待している。

 自主性についても同様です。

 自分は「指示された通りに仕事を進めている」と考えている。しかし、上司は「待つだけでなく、自ら考えて新しい提案や業務の効率化を求めている。あなたならもっとできるはずだ」と期待している。

 この「ズレ」が分かれば、具体的な改善策を考えることができます。

 たとえば、締め切りについては、自分の中で実際の期日より1日早い「内々の期日」を設定し、早く終わらせて上司に報告する。自主性については、週に1つでもいいので、自分が気づいた問題や課題について「こういうことをやりましょう」と提案してみる。そして、その進捗をこまめに報告し、自分主導の行動をアピールするのです。

 このような改善を繰り返すことで、上司の目線に立って自分に足りない部分、つまり「穴」を見つけ、それを埋めていくことができます。これが、高い評価を得るためのポイントです。

「メタ認知思考」ができる4つのステップ

 上記で示した思考の手順をまとめると、以下のとおりです。

ステップ1:状況を客観的に見つめ直す
ステップ2:原因を分析する
ステップ3:認識のズレを把握する
ステップ4:解決策を考える

 もし、実際に同じ悩みを抱えている人がいたら、ぜひこの手順を試してみてください。

感情と事実を切り離す客観的思考

 この思考法が重要なのは、自分を当事者からいったん切り離し、客観的に考えられる点にあります。

 実は、私自身もまったく同じ経験をしています。「自分はできている」と思い込んでいると、上司が良かれと思ってくれるアドバイスも、素直に聞くことができません。しかし、一度それを「思考のテーマ」として具体的に考え、「上司はどう考えているだろう」と視点を移すことで、自分を改善することができます。感情と切り離し、客観的な行動に置き換えることが重要なのです。

 デロイト時代、私は週に1回、仕事とは別に上司と面談する機会を設けてもらい、「成長会議」と称して認識のすり合わせを行っていました。「自分はこう思っていましたが、上司はそう考えていたのですね。では、これからはこうします」という対話を通じて、評価のギャップを埋めることができました。

 日々の業務に追われていると、どうしても感情的になりがちです。「これだけやっているのに」という自分と、「あいつは早く帰って合コンか」と思う上司。そんな感情のぶつかり合いはいったん脇に置き、お互いの業務や評価について冷静に話し合う場を設けることが有効です。この考え方は、仕事だけでなく、友人関係や夫婦関係といったプライベートな人間関係にも応用できるはずです。 【次ページ】AI時代にこそ「具体・抽象力」が必須になる理由
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