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- 2014/05/07 掲載
メットライフアリコ生命保険が取り組んだ、成約率2倍・開封率4割超のメール施策
ポテンシャルは非常に高いが、同時に売り方も非常に難しい
また万一の時に役に立つというメリットがある反面、そもそも健康なら不要で、仮に月額8,000円の商品なら年間で約10万円のお金がかかることになる。性別や年齢、家族構成などその人の属性によって必要な保障内容は異なり、契約内容も難しい。手に取って見ることができるものではないので、買った実感も湧かない。
「保険商品という商材では、お客さまの購買意欲は持続せず、購買されるタイミングも非常に限られているということ。購買検討時にも、非常にネガティブな要素が多い」
しかしこれだけマイナス面が多いにも関わらず、日本における保険加入率は、男女共8割を超えているという。
「つまり保険商品のポテンシャルは非常に高く、売れる商材ではあるということ。ただし売り方が非常に難しい」
ここで桜井氏は、従来の通信販売モデルにおける申込プロセスを紹介した。まずWebに集客して商品を訴求し、見込み客からの資料請求を受けた後に資料を郵送、同封の申込書に必要事項を記入後、返送してもらう、というものだ。
「この申込プロセスを細分化し、集客→サイト回遊→商品検討→資料請求→申込検討→申込書記入→審査→契約成立という8つのステップに分解した。そして集客フェーズ以降の、サイト回遊→商品検討→資料請求の3つのステップを商品検討フェーズ、申込検討→申込書記入→審査→契約成立の4つのステップを申込検討フェーズとして設定した。」
このうち桜井氏は、申込検討の部分について言及した。
売上拡大のポイントは、モチベーションの引き上げと申込プロセスの短縮
「そこで売上を高めるためには、低下したモチベーションを引き上げるか、申込プロセス自体を短くするしか方法はない」
そこで同社ではモチベーションの低下を防止するために、コールセンターとの連携を強める取り組みをしている。サイト上にコールセンタのフリーダイヤル番号を表示し、電話をかけてきたユーザーが必要とする商品の設計を支援して資料請求に繋げるとか、あるいは対面コンサルティングの予約を受け付けるなどのフォロー活動を行っている。
「サイト回遊中のお客さまから電話をいただいた場合、コールセンタでニーズの喚起や専用プランのご提案ができるので、ここで購買意欲がぐっと引き上がる。また資料請求していただいた後、資料が届くまでにまた少しモチベーションの低下があるが、今度はコールセンタからフォローコールをかけている。結果、モチベーションを2回引き上げるタイミングがあることで、コンバージョンレートが上昇するという成果が得られている」
また同社では、2011年12月からインターネット申込を開始した。従来はインターネット上で資料請求受付までは行っていたが、実際の申込書は一旦ユーザーに郵送して記入/返送してもらうというプロセスだった。
「インターネット申込のメリットは申込プロセスが省略できること。今までの商品検討→資料請求→申込検討→申込書記入という4つのステップを、商品検討→申込情報記入という2ステップにまで短縮することができる。従来は資料が到着するまでに3~4日、また申込検討は長い人なら2~3か月にもわたり、当然その間にモチベーションは下がる。売上拡大のためには、申込プロセスを極力短縮することも非常に有効な手段だといえる」
ただしネット上での申込情報の入力には、20~30分の時間がかかる。ユーザーインタフェースのさらなる改善は今後の課題だという。
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