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  • 2014/06/02

「注目の新興市場はイラン、メキシコ」 イアン・ブレマー氏が語る、世界4大メガトレンド (2/2)

ロシアの孤立化は失敗に終わる

 ウクライナ情勢を巡っては、ロシアがウクライナから引かない場合、アメリカはロシアを孤立化させると言っている。そして、日本にその協力を求めている。

 これと似た状況は、かつてイランを巡ってあった。アメリカは、イランに対する経済制裁の協力を日本に求め、日本はイランへの多くの投資を取りやめた。その結果、イランの経済成長は止まり、イランの行動様式を変えることに成功した。

 いま、同じことがロシアに対して起きようとしている。しかし、イランのケースとは大きな違いがあるとブレマー氏は指摘する。

「イランに対するアメリカの外交政策はうまくいきました。しかし、ロシアに対する外交政策は失敗するでしょう。それがイランとの違いです。ロシアの孤立化はできません。ヨーロッパは、ロシアのエネルギーが必要です。世界最大の兵器輸入国であるインドは、武器の75パーセントをロシアから輸入しています。中国も65パーセントをロシアから輸入しているのです」

 それでも、アメリカは日本にロシアの経済制裁への協力を要請するだろう。そして、安倍総理はアメリカにノーとは言えない。ロシアについては、もう1つ注意すべき点がある。現在、ロシアは景気後退、しかもかなり深い後退に入りつつあるということだ。

「ロシアでは、かつて世界最大の経済が成長しつつありましたが、現在は、それがしぼんでいます。ヨーロッパは、いま、いい状態にあり、経済の心配はありません。しかし、ロシア経済が崩壊したら、ヨーロッパがまた危機に陥る可能性があるのです」

注目の新興市場はどこか? 企業はもっと選択眼を持て

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 イランにはローハーニーという新しい大統領が登場した。ブレマー氏は、ダボスで同氏に会ったというが、多くの国の要人が彼に会うために列をなしていたという。

「イランの人口は8500万人で教育水準も高く、都市化が進み、女性が大きな役割を果たしています。石油だけでなく、コンサルティング、法律事務所、小売り、インフラ、ホテル……等々、大きなチャンスがあります。日本企業もぜひ進出すべきです」

 その他の新興市場について、ブレマー氏は次のように説明する。

「2014年は、新興国で44の選挙が行われます。ただし、従来の政策を改善するような政府は、おそらく出ないでしょう。トルコは、長期間、政権を担っている現職が選挙に勝利し、経済改革は行わないでしょう。ブラジルとインドも同じだと思います」

 また、ブレマー氏は「日本はもっと時間をかけてアフリカ開発計画を作るべきです」とも強調する。特にナイジェリアは、南アフリカ共和国を抜いて、アフリカ最大の経済大国となった。エネルギーだけでなく、銀行、小売り、インフラ……等々で大きなチャンスがある。西半球の注目はメキシコだ。ブレマー氏は、どの国のリーダーが改革を実施しているかと質問されたら、「日本、中国、メキシコ」と答えると述べた。

「メキシコは、エネルギー改革、政治改革、選挙改革、銀行改革など、すべてをやっています。しかも、アメリカの隣国です。メキシコは、次の先進国の仲間入りを果たす国です。ぜひ、メキシコに進出してください。魅力的なマーケットです」

 一方、これまで注目されていたロシアは沈みつつあり、トルコは、現時点ではもはや新興とは言えないとブレマー氏は指摘した。

 海外進出を検討している企業は、こうした世界のメガトレンドをとらえ、これまで以上の選択眼をもって、進出先を見極める必要があると言えそうだ。

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