マイナンバー制度は2015年10月には個人向けの番号配布が開始され、2016年1月には運用が開始される。しかし、中堅・中小企業における同制度に対する認知は依然として十分でなく、引き続きの啓蒙が必要な状況となっていることがわかった。
2014年7月に行われた前回調査のときと比較すると、認知状況は向上しているものの、「内容についてよくわからない」「聞いたことがない」を合わせると、49.4%にのぼった。
準備を終える期限についても、「まったく見当が付かない」が54.3%にのぼった。
ノークリサーチでは、ITを提供する側では「人事/給与システムの更新需要ニーズしか見込めない」という見方も少なくないことを認めつつも、「工夫次第では単なる更新需要に留まらない訴求も可能」と指摘している。
確かに年商5億円未満の企業層では「必要なシステム投資や社内の教育/啓蒙は行うが、最小限に留める」の回答割合が相対的に高かった。
一方、年商300億円以上~500億円未満の企業層では「個人情報保護やセキュリティ対策の機会と捉え、システム導入/更新を積極的に進める」「個人情報保護やセキュリティ対策の機会と捉え、社内の教育/啓蒙を積極的に進める」という回答割合が、2割弱存在していることがわかった。