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  • 2015/06/17 掲載

マイナンバー制度、今さら聞けない「自治体側の」システム対応のキホン

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2016年1月から開始される「マイナンバー制度」。第1回ではマイナンバー制度の概要と用途を説明しました。今回は自治体が具体的にマイナンバー制度に対応するための方法を解説します。
 前回も述べたように、マイナンバー制度が具体的に動き出すのは今年の秋からです。2015年10月に、各自治体が住民票を持つすべての人に番号を通知するカードを送付し、翌2016年1月から行政機関での利用が始まります。

 まずは個人市民税など税分野の業務で番号は利用されることになり、その後、他の業務も順次開始する予定です。番号法が各自治体や国の機関は情報提供に応じるよう義務付けているため、個人は国や自治体に対して番号を含んだ特定個人情報の提供を求められるようになります。

 自治体側は、その体制を構築するために、以下の3つを実現する必要があります。

  1. 住民票を持つすべての人に一意の番号を付番する
  2. 複数の機関の間で番号を使って個人情報をやりとりする
    (※利用の目的、個人情報の種類は番号法で規定されている)
  3. 通知カードや個人番号カードを本人確認や個人番号の真正性の確認に利用する

 国はこれらを実現するためのアーキテクチャを定めていますが、それが図1です。

画像
図1 マイナンバー制度の概要
出典:内閣官房 社会保障改革担当室 マイナンバー社会保障・税番号制度概要資料


 特徴は個人情報を分散管理している点です。番号そのものは、地方公共団体情報システム機構という組織が発行しますが、個人情報は従来どおり各機関が保有します。これは、個人情報を一元管理することへの嫌悪感やセキュリティリスクに配慮した結果といえるでしょう。

 各機関は「中間サーバ」を介して「情報提供ネットワークシステム(コアシステム)」に接続し、他の機関と情報をやり取りします。ネットワーク上ではマイナンバーの代わりに符号とよぶ代替データをやり取りすることで、情報漏えいリスクに備えることになります。

自治体のシステム変更

 では自治体側ではどのような対応をとる必要があるのでしょうか? システム面で以下の3つのタスクをこなす必要があります。

  1. 住民基本台帳のマイナンバー対応
  2. 既存業務システムのマイナンバー対応
  3. 団体内統合宛名システム(統合宛名システム)の構築

 システム構成イメージは以下のようになります(図2)。自治体Aとして囲った枠の中で青色に着色した部分が該当箇所です。それぞれの対応について具体的に説明しましょう。

画像
図2 統合宛名システム関連の構成例

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1.住民基本台帳

 制度開始時に、住民票のある住民に対して一斉にマイナンバーを付番します。また、制度導入後は出生、入国のように新しく住民票を作成するタイミングで番号を付番します。転居時は移転先の自治体の住民票に番号を引き継ぐことになるので、自治体は住民票にマイナンバーを記載する機能と、マイナンバーを住民票の写しに印字する機能を追加する必要があります。

2.業務システム

 自治体の業務システムのうち、マイナンバー法で規定された業務を扱うものは制度対応が必要になります。具体的には、税務、国民健康保険、介護保険、生活保護、児童福祉、障害者福祉などが該当します(詳細は第1回を参照してください)。

 これらのシステムは自らが管理するデータをマイナンバーと紐付けて管理できるようにする必要があります。住民票とデータを紐付けている業務システムの場合、マイナンバーへの対応はそう難しいものではありません。そうでない場合は、住民票との突合せが必要になり、氏名や生年月日など4情報を突き合わせることになります。自動処理が難しいため、人手で確認せざるをえないケースも出てくるでしょう。

 自治体の事務窓口では、住民のマイナンバーを使って事務を行うようになります。たとえば、個人市民税の申告書類などの手続き書類にマイナンバーを記載してもらったり、窓口でマイナンバーカードの提示してもらったりといった具合です。そのため、マイナンバーを使ってデータを検索したり、提示を受けたマイナンバーを登録したりする機能が必要になるでしょう。

 さらに、情報提供ネットワークシステムを通じて、他の機関と特定個人情報をやりとりする機能も必要となります。データ標準レイアウトは示されているので、これにしたがってデータを提供する機能を業務システムに追加します。住民の置かれた状況によっては、さまざまな事情から安易に情報提供すべきでないケースもあるので、そうした事情に対応する仕掛けも必要となるでしょう。

【次ページ】番号制度の制度改正などによる影響を最小化するには?

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