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  • 2019/02/05

5年で3倍のセンサー市場 最前線、未来のクルマはどんなデータを収集するのか

【CES2019現地レポ】

実用化に向けた取り組みが世界各地で進められている自動車の自動運転。その構成要素として大事なのが、各種センサーだ。自車位置や周辺情報を正確に把握するためのセンシング技術は、次世代型自動車にとって必要不可欠なものだ。その技術的な進化が進む一方で、規模の拡大が予想される市場を巡って開発企業の競争が激化している。「CES2019」出展企業の中から特に注目すべき企業を紹介する。

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住ジャーナリスト 土方 細秩子

米国在住のジャーナリスト。同志社大学卒、ボストン大学コミュニケーション学科修士課程修了。テレビ番組制作を経て1990年代からさまざまな雑誌に寄稿。得意分野は自動車関連だが、米国の社会、経済、政治、文化、スポーツ芸能など幅広くカバー。フランス在住経験があり、欧州の社会、生活にも明るい。カーマニアで、大型バイクの免許も保有。愛車は1973年モデルのBMW2002。

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これからの自動運転時代、センサーからのデータ収集は欠かせない

自動車用センサー市場規模は208億ドルまで成長

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 韓国大宇の戦略分析の報告によると、自動車用センサー市場は2016年には世界で74億ドル規模だったが、2021年には208億ドルにまで成長する見込みだという。この数値はバックモニターカメラなどを含む車全体でのセンサーが対象となる。また、フランスのYole Developpementは、自動運転向けに特化したセンサーの市場規模が2030年には350億ドルに達すると予測している。

 こうした今後の成長を見込んで、「CES2019」でもセンサー技術を展示する企業は数多くあった。この分野で生き残るためには、いかに自社の特徴を打ち出して価格面や性能面で優位に立ち、どれだけのOEMを提供できるのかが鍵となる。本稿では、CES2019に出展したセンサー開発企業の中で、他社との差別化を図っている企業を紹介していく。

世界初、超音波を使った3Dモデルセンサー

 センサーには短距離を得意とするものと中長距離を得意とするものがある。そのため、通常、自動運転車両には2種類以上のセンサーが設置されている。近くの障害についてはカメラや超音波や音響、中長距離にはLiDAR、レーダーというのが一般的な組み合わせとなる。

 5メートル以内の短距離センサーとして、世界で初めてウルトラサウンド(超音波)を使った3Dモデルセンサーを開発したのが、ドイツのToposensだ。同社のシステムはコウモリが超音波を発して周囲を把握するのと同じ理論による「エコーロケーション」を用いて、リアルタイムで3Dのイメージを取得できる点が特徴だ。

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Toposensが開発したセンサーの取得イメージ例

 CES2019で、Toposensは自動車用デベロップメントキット(DevKit)を発表した。このキットは製品としてのセンサーを同社がOEM提供するのではなく、自動車メーカーが独自に超音波センサーを開発するためのものである。

 キットには3D超音波センサー4種と、データストリームをユーザーインターフェース上でグラフィック化するコントロールユニットが含まれる。同社では、洗練されたアルゴリズムを採用することで「音によって目に見える」センサーの開発が可能になると説明する。

 Toposensの創業者であるアレクサンダー・ルドイ氏は、このセンサーの特徴について「小型で軽量、しかも従来の製品と比べて安価なソリューションだ」と語る。同社は現在、米シリコンバレーにもオフィスを持ち、複数の自動車メーカー、ロボティクス企業と提携してセンサー開発を行っている。

【次ページ】村田製作所、Forecaもセンサーで挑戦中

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