編集部 山田 竜司
2026年3月、Japan Fintech Weekの一環として、Asia FinTech Alliance(AFA)に参加するアジア各国のFintech協会代表者と日本の実務家が集まり、「アジアのフィンテックで今何が止まっているのか」をテーマにラウンドテーブルが開催された。台湾、韓国、マレーシア、インドネシア、モンゴルなどの代表者が、規制、決済インフラ、越境連携の3つの軸で率直な議論を交わした。Chatham House Rule(会議参加者が得た情報を外部で利用できる一方、発言者や所属は伏せる)のもとで行われた本議論の要点を、日本への示唆を中心にレポートする。日本の金融機関やフィンテック企業がアジアとの連携をどう捉え直すべきか?
ここ2~3年ほどの間に、量子コンピューターの世界で「誤り訂正」をめぐるブレークスルーが相次いだ。これによって誤り訂正の技術ロードマップは一気に前倒しが進み、100兆円規模とも言われる量子市場をめぐる競争軸が大きく動き始めている。いまや各国政府、ビッグテック、量子スタートアップ、そしてユーザー企業までが、量子コンピューターがもたらす「計算革命」に向けて走り出している。その中で日本はどこに立ち、何を強みに戦うべきなのか。デロイト トーマツ グループで量子技術統括を務める寺部雅能氏に、量子コンピューターの潮流、期待されるアプリケーション領域、世界における投資の状況と日本の立ち位置について、俯瞰的に聞いた。
前回BaaS(Banking as a Service)を巡る日本の議論は、ここにきて「誰が構想を語るか」から「誰が事業として成立させつつあるか」へと移りつつある。実際のプレイヤーを見ると、銀行自らが基盤を外販する“銀行発BaaS”と、ITベンダーやフィンテック企業が主導する“非銀行系BaaS”とでは、進捗や実装の厚みに明確な差が生じている。三菱UFJ、SMBC、みんなの銀行といった銀行発BaaSの事例を起点に、なぜ銀行由来のBaaSが先行し、フィンテック発BaaSは事業化に苦戦しているのかを整理する。構想ではなく「実運用」「接続実績」「業務処理レイヤー」に注目し、日本のBaaSビジネスの現在地を浮き彫りにする。