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2011年03月30日

父が息子に贈るコンサルティング講座(2)〜「説得の設計-2」曲者の部長たちに、システム活用を約束させる

次の日、会社に着くと、僕は部下の石津を呼んだ。部下と言っても、石津を入れて3人しかいない。石津は、いつものように、派手なネクタイにべっ甲のメガネだ。

執筆:アクト・コンサルティング 取締役 経営コンサルタント 野間 彰

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「営業システムのフェーズ2、事業部長に説明に行くのは1ヶ月後だな。その後どうだ」

「もう、バッチリです。営業1部の原部長と、追加機能のポイントはすでに詰めました」


 当の原部長が、石津君のバッチリはライオンの背中だね、と言っていたことを思い出した。安心して乗っかると、大変な目に遭う。

「営業1部以外の営業部に、今のフェーズ1のシステムを使わせる方は、どうなった」

「それは、原部長が考えると言ってました」

「どう考えるんだ」

「さあ」

「関係するすべての課題は、解決できる確信が持てるまで、人に任せたり頼ったりしてはいけないだろう」

「でも、吉川さん。あの曲者の営業部長達を納得させるのは、システム部門からでは難しいと思いますけど」

 僕は、ごちゃごちゃ言っている石津を、会議室につれていった。説得の設計を試してみようと思ったのだ。まず、説得の設計の概要を石津に伝えた後で、実際にやってみることにした。

「まず目的だ。誰の気持ちをどのように変えるか」

「それは、営業2部から5部の部長達を、営業システムをちゃんと使おうという気持ちにさせることでしょう。フェーズ1のシステムが完成して、説明会を行った後、営業2部や3部では、しばらく営業マンの何人かがシステムを使っていました。しかし、部長が使わない、活用を徹底させないために、今はほとんど使われていません。部長達の気持ちを変えない限り、システムの普及率は上がりません。事業部長も、フェーズ1のシステムが普及していないのに、フェーズ2開発にGOを出すはずがありません」

 石津は、即座に答えた。

「それについては、そのとおりだな。問題は、どうやって気持ちを変えるかだ。メッセージは、何だと思う」

「やっぱり、『効果は大きいです』かな。実際、営業1部では、システムを使って、営業マンに必要な行動を確実に取らせ、他の営業部に比べて売り上げが伸びています」

「そのメッセージは、どんなファクトで実証できる」

「各部がどれだけシステムを活用しているかは、ログからわかります。ここ1年半の、システム活用度と営業成績を、部門ごとにグラフにすればいいんじゃないですか。細かい数字は後で調べますけど、大体こんな感じで」

 石津は、ホワイトボードに、次のようなグラフを描いた。彼は、飲み込みが早い。

【次ページ】気持ちを変えるためのメッセージとは?

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