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2011年08月31日

父が息子に贈るコンサルティング講座(7)〜「直感を価値に変える-1」 親父、母さんの誘いを断る

リビングで、親父が鉄アレイを振り上げていた。僕の太ももくらいありそうな腕に血管が浮き出て、汗でギラギラ光っている。前にも言ったが、親父の名前は寅蔵。顔は名前以上に凄みがある。先週、家の前を通りかかった幼稚園児が、親父の顔を見て泣き出した。しかし、リビングで鉄アレイを上げているのは、親父の機嫌がいい証拠だ。相談するのにタイミングはいい。僕は、冷蔵庫から缶ビールを2本取ると、ソファーに座った。親父は僕を見て、ニヤリと笑った。

執筆:アクト・コンサルティング 取締役 経営コンサルタント 野間 彰

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「どうした」

タオルで額の汗をぬぐうと、僕の正面にドカンと座った。片手でビールを開けて、一気に半分くらい飲む。問題を見つけた経営コンサルタントは、どうしてこんなに嬉しそうなんだろう。

「この間話した営業支援システムは、システムの開発と並行して、営業部門の文化風土を改革することになったんだ。過度な個人主義を是正して、営業パーソン同士がもっと協力し合う。マネージャーが、部下をもっとしっかり指導するようにね」

親父は、黙って頷いた。

「営業部長と一緒に、この話を本部長に持って行ったら、社長に会うことになったんだ。社長は、前から営業システムの企画をしている人間に会いたいと言っていたらしい。つまり僕だけど。本部長からは、思いの丈をぶつけろと言われたよ」

「社長と話したことがなくて、どうすればいいか不安なんだな」

「いや、別にそういう訳じゃないけど」

「そうだな」

「……はい」

相変わらずこの男、容赦がない。

「じゃあ、バリューリスニングだ」

親父は、嬉々として立ち上がると、ペーパータオルを取りにいった。しかしそこには、黄色い付箋紙に「取るな」と母さんの字が貼ってあった。

「あの。ノート、持ってきたけど」

僕の言葉を聞いて、親父は、咳払いをすると、ソファーに戻ってきた。こうして今日も、親父のコンサルティング講座が始まった。

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