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- 2013/12/12 掲載
Google 及川 卓也氏が語る、Webがもっと社会に定着するために必要な進化とは
HTML5 Conference 2013基調講演
ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。
深まり、広がるWeb技術
Googleの及川卓也と申します。HTML5はもういろんなところで使われるようになって、バズワード的に使われていた頃から考えると、実際に使われ始めてきたんだな、というのを感じています。
手前味噌で恐縮ですが、私どもGoogleが作っているブラウザChromeが、そのレンダリングエンジンの部分をアップルなどといっしょにやっていたWebKitからフォークしてBlinkとなりました。
で、9月にBlinkOnという、Blinkのコントリビュータを招いて技術的なカンファレンスを2日間行いました。本当にさまざまなエンジニアに世界中から来ていただいて、だいたい半分はGoogleのエンジニアですが、組み込み系などさまざまなエンジニアの方がいらっしゃって、ここからもWeb技術の深まりや広がりも感じました。
技術の話ということで、個人的に身近に感じているものをいくつか取り上げます。この3つ。左がWeb MIDI/Web Audioです。
音楽愛好家にはおなじみのMIDI。いまWebで扱えるようになってきています。往年のシンセ少年にはワクワクする話だと思うのですが、簡単に音を組み合わせるようなことができるようになってきています。
右上はWebRTC。リアルタイムなコミュニケーションというのは数年前まで夢の1つでしたが、Webがあればできるようになってきました。カメラやマイクの制御、呼制御といったこともできるようになってきています。
下が縦書きを実現するCSSのスタイル。これも十分使えるようになってきています。
【次ページ】 及川氏が考えるWeb技術の今後の方向性
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