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  • 2016/02/12

米大手下着ブランドのエアリー、ローレンス氏をモデル起用 価値観の変化に企業が対応

アメリカン・イーグルの姉妹ブランドとして知られている米国大手下着ブランドAerie(エアリー)は9日、イギリス生まれのモデル、イスクラ・ローレンス氏を起用すると発表した。国立摂食障害協会の活動家でもあるローレンス氏は2015年、同ブランドの下着、ラウンジウェア、水着キャンペーンに参加。肉体をポジティブに受け入れることを広める活動家として知られる。エアリーがローレンス氏を起用した背景には、「美」に対する世界的な価値観の変化がある。

「女性の美」は「企業」ではなく「女性」が定義する

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Aerieモデルに抜擢されたイスクラ・ローレンス氏

 米国では、「容姿」というトピックは、「肌の色」「目の色」につながり、人種差別につながりかねないものとされている。米国は肥満大国として知られているが、そこには「いわゆる整った細身の体型」と「ふくよかな体型」の微妙な緊張関係がある。日本国内では「中肉中背は健康。それより重ければまあ不健康」といった認識が一般的だが、米国の場合、「中肉中背」を「痩せすぎて不健康」とみなす人も少なくない。

 米国の街中では「中肉中背」よりも、ぽっちゃり、あるいは肥満の方がよく目につくが、TVや映画を見れば、整った体型のセレブが大半を占める。現実社会の住人の体型実情と、TVなどの「切り取られた世界」の住人の体型事情には隔たりがある。こうした中で、「私はありのままで美しい」「私が美しいかどうかは私が決める」という女性のメッセージは、米国のポップカルチャーに何度も登場するようになった。

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 こうした女性たちの声に企業も対応を迫られている。1959年からバービー人形を製造してきたMattel社は、1月28日、昔ながらのバービーに加え、「petite(小柄の)」「tall(背が高い)」「curvy(曲線的な)」の3体型のバービーの発売を開始した。Mattel社が人形を通して子どもに、人工的で非現実的な「バービー体型」を一種の「美の見本」と提示していたとの批判を受けて、同社は「多様な美」を合計4体型のバービーを通して表現するに至った。

 ローレンス氏の抜擢が注目を集める理由は、ローレンス氏がお尻のサイズが大きすぎるという理由でモデルエージェンシーを解雇された経験があるからだ。いわゆる「モデルの規格」に収まらない肉体を「ありのままの美しさ」ととらえ、ローレンス氏が大手ブランドのフロントに立つという変化の意義は極めて大きいとされる。

 今後、ローレンス氏は2月28日から3月20日のアメリカ国内の大学ツアーに参加し、エアリー店舗で顧客と触れ合い、アメリカ全土でのブランドイベントでエアリーファンと交流を図る予定だ。また、同社のWebサイト上で自身のフィットネスやライフスタイルのティップス、お気に入り商品情報を配信する。

「女性を勇気づけ、自信を築き、私たちを美しくするそれぞれの美徳を受け入れるという私の価値観は、エアリーと共通するものです。エアリーのモデルになり、ブランドメッセージを体現し続けることを名誉だと思います」(ローレンス氏)

 エアリーは、2014年からモデルの画像の修正をやめるなど、下着と水着のビジネスの領域で注目を集めてきた。同ブランドは、2015年秋・ホリデイシーズンの画像無修正キャンペーンにエマ・ロバーツを起用し、グレイ・マリンとともに、マイアミビーチでエアリーの水着に身を包んだ何百もの一般女性たちを巻き込んだ大規模な無修正セルフィー撮影を行った。

「エアリーは本当の自分を受け入れ、ほめたたえます。イスクラは、慣習的なスタンダードに挑戦するという私たちのマントラを、彼女の独自の美と活動的な性格で体現しています。彼女に我々のキャンペーンの最前線で活動してもらうことにわくわくしています」(グローバル ブランド プレジデント ジェニファー・フォイル氏)

(執筆:編集部 佐藤友理)

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