- 2016/04/14 掲載
朝日新聞社が「オウンドメディア」事業に本格進出、サムライトを買収
サムライトは、オウンドメディアの企画やコンテンツの作成、運用、ネイティブ広告の企画・制作、自社アドネットワークによる流通などを請け負うコンテンツマーケティングを手がける企業。2013年創業のスタートアップで、従業員数は53名。話題になる独自の企画・情報を通じて、消費者に訴えるノウハウを持つ。
両社の提携協議は、朝日新聞社内で2015年秋に開いたベンチャー企業と社内の資産を結びつけるためのプレゼンテーションイベントでサムライトが登壇したことをきっかけに始まり、新規事業開発やベンチャー企業への投資などを担当する朝日新聞社メディアラボが進めた。
朝日新聞社は、サムライトをグループ会社化することで、オウンドメディアなど需要拡大が見込める新たなデジタル広告商品や関連技術を取得。5月に広告局を改組して発足するメディアビジネス局を主体に、新聞やデジタルの既存広告商品と併せて広告主にマーケティングソリューションを提案していくという。
朝日新聞社はサムライトの発行済み全株式を、既存株主である創業者の柴田泰成氏が代表パートナーを務めるソラシード・スタートアップス投資事業有限責任組合、グリーベンチャーズが運営するAT-I投資事業有限責任組合、池戸聡氏、柴田泰成氏から4月下旬(予定)に取得する。
現取締役会長の柴田氏、代表取締役の池戸氏は4月下旬に開催予定の同社臨時株主総会で再任され、引き続き経営に当たる。社名はサムライトのままで、朝日新聞社からは取締役1人を派遣する予定という。
朝日新聞社の渡辺雅隆代表取締役社長は「オウンドメディアは新事業領域として重要と考えてきました。両社の経営資源を活用してより良い広告を提供することで社会に役だっていきたいと思っています」との声明を発表。
サムライトの池戸聡代表取締役は「サムライトは2年間で約100社のオウンドメディアの立ち上げ・運営支援を行ってきました。今後は我々が培った技術やノウハウを、朝日新聞社のもつ様々な広告商品に融合させることで、新たな価値の提供を目指します」とコメント。
同社創業者の柴田泰成取締役会長は「サムライトは創業以来、"新しい広告のカタチを創る"というミッションを掲げて運営してきました。朝日新聞社グループに入ることで、その顧客基盤やブランド力、制作力を活用することが可能となり、よりミッションの実現に近づくと判断しました」と狙いを語っている。
朝日新聞社のメディアラボは、新規事業開発を担う部署として2013年6月に発足し、ベンチャー企業や投資ファンドへの出資、共同事業の推進、アクセラレータープログラムの運営などを手がけている。東京・渋谷に、ベンチャー企業との交流拠点となるオフィスも構えている。
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR