• 2016/06/01 掲載

IT部門はもう不要!?IoTなどのデジタル対応、別組織で立ち上げが3割

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
記事をお気に入りリストに登録することができます。
IoTや3Dプリンタ、ウェアラブル端末など、新しいデジタル・テクノロジを利用する予定/実績がある日本企業のうち、約3割の組織において、その実装を支援するITサービスをソーシングする専門組織を、従来のIT組織とは別に立ち上げていることが判明した。ガートナー ジャパンが発表した。
 ガートナー ジャパンの調査によると、日本において、IoTや3Dプリンタ、ウェアラブル端末など新しい「デジタル・テクノロジ」を利用する予定/実績がある企業は、全体の約5割超に当たる51.8%となった。

 ガートナーの定義するデジタル・テクノロジとは、モノのインターネット(IoT)、3Dプリンタ、ウェアラブル端末、ヒューマノイド・ロボット、スマート・マシン、モバイル、クラウド、アナリティクス (ビジネス・インテリジェンスなど)、ソーシャル・メディア、デジタル・マーケティングなどの新しいテクノロジのこと。

 予定/実績があると回答した企業のうち、約3割の29.4%が、デジタル・テクノロジやその実装を支援するITサービスをソーシングする専門組織を、従来のIT組織とは別に立ち上げていることが明らかになった。

photo
デジタル・テクノロジの実装プロジェクトを担当する組織
調査対象309人のうち、プロジェクトの予定/実績がある160人の回答者の内訳
(出典:ガートナー/調査:2016年5月 (n=160))


 この結果について、ガートナー リサーチ部門 リサーチ ディレクターである海老名 剛氏は「従来のIT組織内に専門チームを作ることには取り組みやすさという点でメリットがあり、今回の調査でも、デジタル・テクノロジを実装する企業の約4割がこの方法を取っていました。一方で、この方法には、IT部門以外のビジネス部門にプロジェクトの価値や成果をダイレクトに伝えにくいというデメリットがあります。こうした中、ビジネス部門とタスクフォースを結成して取り組みを進める、さらには、従来のIT組織とは別に新たな専門組織を立ち上げる企業も珍しくなくなっています」とコメントしている。

 今回の結果に関して、さらに海老名氏は企業における「バイモーダル」組織の構築について説明する。

「タスクフォースを結成することにより、ビジネス部門との協業は進みますが、依然として成果物やゴールが曖昧になりやすいリスクがあります。新たな専門組織を立ち上げれば、組織としての責任/権限を設定できます。しかし、予算やリソースを別途確保する必要があり、ハードルは極めて高いといえます。にもかかわらず、今回の調査では、約3割の企業がこうしたハードルを飛び越えようとしていることが分かりました。たとえば『デジタル・ビジネス推進室』や『イノベーション推進室』という名称で、ITとビジネスの両部門から人材を集めた組織が、デジタル・テクノロジやその実装を支援するITサービスをソーシングしています。新組織の立ち上げにはCレベルの経営層の判断も働いています。それぞれの取り組みにメリットとデメリットがありますが、デジタル・ビジネスの実現を目指す企業は、自社の取るべき組織面の施策を決断しなければなりません。いずれの場合も、IT人材とビジネス人材が一体となった取り組みが不可欠になるでしょう」

 本調査は、国内のIT部門の中でも特にIT関連のソーシングやIT予算にかかわるマネージャー向けのアンケート調査を通して、日本における企業ユーザーのさまざまなニーズや課題を分析することを目的としたもの。有効回答数は309件。回答者は、ITシステムの構築/導入/保守/運用およびサービス委託先の選定に関与するマネージャー以上(一般社員は除く)の役職の人。本調査は2016年4月に実施された。

関連記事

関連タグ

関連コンテンツ

あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます