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  • 2019/02/21

民間初の月面ミッション直前、もうすぐ「月」がビジネス用語になる理由 

企業が月に行く時代

商用小型ロケットの競争激化、民間による有人宇宙輸送の進展、衛星データ利活用インフラの充実……2019年も宇宙ビジネスの注目キーワードは盛り沢山だ。中でも、最も注目すべきは「月ビジネス」だろう。“宇宙新興国”であるイスラエル発のベンチャーSpaceIL(スペースIL)が、この2月22日(日本時間では朝)にSpaceXのファルコン9に搭載した月着陸船の打ち上げ・月面着陸ミッションを実践など、注目されている。なぜ月がビジネス用語になるのか。これまでの経緯を解説する。

野村総合研究所 上級コンサルタント 佐藤将史

野村総合研究所 上級コンサルタント 佐藤将史

宇宙ビジネス分野やテック系ベンチャーによるオープン・イノベーションを主領域としたコンサルティング事業に従事。ライフワークはサッカー観戦。FIFAワールドカップを2002年以降5大会連続で現地観戦している他、スポーツビジネスにも造詣が深い。東京大学スポーツマネジメントスクール3期生(2005年修了)、鎌倉インターナショナルFC(神奈川県3部リーグ)インターナショナルフェロー、東京大学理学部卒(2001年、地球惑星物理)、同大学院理学系研究科修了(2003年、地球惑星科学)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)MPP(2013年、公共政策修士)。 総務省「宇宙利用の将来像に関する懇話会」構成員。一般社団法人SPACETIDE共同創設者・理事。

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なぜ月がビジネス用語になるのか
(©robert-Fotolia)

2019年は「月の年」になる

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 2019年1月、ビッグニュースが入ってきた。中国の宇宙機関、中国国家航天局(CNSA)の月面ランダー(着陸船)「嫦娥4号」と、ローバー(探査車)「玉兔2号」が人類史上初めて、月の「(地球から見た)裏側」への着陸を実現した。

 中国は2018年にも月周回衛星「龍江2」を打ち上げて運用を続けており、計画的に月面探査を進めている。

 この2019年12月には月面からのサンプルリターンを目的とした「嫦娥5号」ミッションを予定しているが、これが成功すれば43年ぶりに地球に月の物質がやって来ることになり、ビッグニュースになるはずだ。

 インドもこれに続く形で2019年に月面ミッションを控える。ISRO(インド宇宙機関)は1月に計画をしていた月面探査機Chandrayaan-2の打ち上げを延期したが、早急なミッション再開を目指す。

 他方で、世界初の「民間発」月面探査ミッションがすぐそこまで来ている。

 “宇宙新興国”であるイスラエル発のベンチャーSpaceIL(スペースIL)は、この2月22日(日本時間では朝)にSpaceXのファルコン9に搭載した月面ランダーのBeresheet(べレシート)の打ち上げ・月面着陸ミッションを控える。

 実現性の観点から、これまで「宇宙ビジネス」と言うと、地球周回軌道の衛星関連ビジネスが話題の中心となってきた。一方、SpaceILの成功は宇宙ビジネス全体の拡大につながる大きな一歩となるはずだ。

「月のニュース」はこんなにある

 これらのニュース以外でも、「最近よく月の話題を耳にするな……」と感じている人は多いのではないだろうか。

 2018年9月にZOZO前澤友作CEOがSpaceXのStarship(Big Falcon Rocketから改名)に搭乗して月周回旅行を行う“Dear Moon”計画が発表され、世界に大きく報じられたことで、日本でも月の話題が浸透し始めている。

 前澤氏は本計画遂行に特化した企業Space Today(スペース・トゥデイ)を創業し、自身もSNSなどで月に関する発信を続けている。

 月の話題が相次いでいることは、決して偶然ではない。ニール・アームストロングらが月の表面に降り立った人類初の偉業から、今年で50周年。

 米国では、そのアポロ11号計画の伝記映画“First Man”(スティーブン・スピルバーグ製作総指揮)が2018年秋に公開され、話題だ(日本では2月8日に公開)。日本の国民的アニメ「ドラえもん」もこの春、月へ行く。新作映画のタイトルは「のび太の月面探査記」だ。

 2019年は、月への想いが国を超えてさまざまなところで湧きあがる年になるだろう。

 
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月に関連してどんなビジネスが展開されるのか
(©tsuneomp - Fotolia)

【次ページ】“より良い人類社会のために月に還る”

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